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12月6日のイソップ童話

イヌとオンドリとキツネ

イヌとオンドリとキツネ

 イヌとオンドリがなかよしになって、いっしょに旅に出ました。
 日がくれると、オンドリは木の枝に飛び上がってねむり、イヌはその木のねもとのうろにねました。
 ところが夜があける前に、オンドリがいつものように、
「コケコッコー」
と、ときをつげたので、遠くにいたキツネに聞こえてしまいました。
 キツネはすぐにかけつけて、木の下からオンドリに向かっていいました。
「オンドリさん、とてもいい声ですね。あなたのような歌の上手な方とお友だちになりたいので、おりてきてくれませんか」
「いいですよ。でも、まずはうちの門番をおこしてくれませんか。この木のねもとのうろでねていますよ。門番が戸をあけたら、わたしはすぐにおりていきますよ」
 そこでキツネが門番をさがしていると、イヌがいきなり飛びかかってきて、キツネを食い殺してしまいました。

 頭のいい人は、敵におそわれてもあわてたりせず、うまくだまして、もっと強い人をあいてに差し向けると言うことを、このお話しはおしえています。

おしまい

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