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二つのおむすび
イラスト 「荒駒るみ」  運営サイト Rumiの作品置き場 eRu★Art<

二つのおむすび
福岡県の民話福岡県情報

 むかしむかし、あるところに、大きなネコと小さなネコが住んでいました。

二つのおむすび

 ある日の事、二匹のネコは二つのおむすびを拾いました。

二つのおむすび

 大きなネコが拾ったのは小さなおむすびで、

二つのおむすび

 小さなネコが拾ったのは大きなおむすびでした。
 そこで大きなネコが、小さなネコに言いました。

二つのおむすび

「お前は体が小さくて、おいらは体が大きいから、体に合う様に、そのおむすびと取り替えてくれ」

二つのおむすび

「いいや、お前はもう体が大きいから、小さなおむすびでいいんだ。でも、おいらはもっと大きくならないといけないから、大きなおむすびを食べるんだ」
 そう言って、小さなネコは大きなおむすびを離しません。

二つのおむすび

「そんな事はない。むかしから大きな者はたくさん食べ、小さい者は少なく食べると決まっている」
 大きなネコも、負けていません。

二つのおむすび

「それなら、どっちの言う事が正しいか、だれかに聞いてみようじゃないか」
「いいとも」
 そこで二匹のネコは、サルの所へ相談に行きました。

二つのおむすび

「なるほど、どっちの言う事も、もっともだな」

二つのおむすび

 サルは、しばらく腕を組んで考えていましたが、
「なら、こうしてはどうだ。二つのおむすびを、同じ大きさにして食べたら」

二つのおむすび

と、言いました。

二つのおむすび

「いいとも、賛成」
「ぼくもいいとも、賛成するよ」
「では、おむすびの大きさを比べるから、ここへ出してくれ」

二つのおむすび

 サルは天秤(てんびん)を持って来て、両端に二つのおむすびを乗せました。

二つのおむすび

「うむ、こっちの方が、だいぶ重たいぞ」

二つのおむすび

 サルはそう言って、大きなおむすびをパクリと一口食べました。
 でも、まだ同じ重さになりません。

二つのおむすび

「まだ、こっちが重たい」

二つのおむすび

 そう言いながら、大きいなおむすびをパクリパクリと食べて、また天秤に乗せました。

二つのおむすび

 すると今度は、小さなネコのおむすびが軽くなってしまいました。
「こりゃいかん。今度はこっちが重そうだ」

二つのおむすび

 今度は大きなネコのおむすびを、パクリと一口食べました。

二つのおむすび

「あっちが重い、こっちが重い、今度はあっちだ、今度はこっちだ」

二つのおむすび

 そうこう言っているうちに、

二つのおむすび

 サルはとうとう、おむすびを二つとも食べてしまいました。

二つのおむすび

 二匹のネコはガッカリして、泣きながら帰って行ったという事です。

おしまい

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