お腹が痛いときに読む お薬童話 福娘童話集
福娘童話集 > お薬童話 > お腹が痛いときに読む お薬童話
       福娘のサイト

福娘童話集
きょうの日本昔話
日本の有名な昔話をイラスト付きで紹介。
きょうの世界昔話
世界の有名な昔話をイラスト付きで紹介。
♪朗読配信中
きょうの日本民話
47都道府県に伝わる民話をイラスト付きで紹介
きょうのイソップ童話
有名なイソップ童話をイラスト付きで紹介。
♪朗読配信中
きょうの江戸小話
落語でおなじみの江戸小話をイラスト付きで紹介。
- 広 告 -


ハチとアリかいわけ

ハチとアリ
秋田県の民話秋田県情報

 むかしむかし、男鹿半島(おがはんとう→秋田県)に虫たちの国があり、その国にきれいなハチが住んでいました。
 ハチの羽はきれいにすきとおっていて、まるで天女(てんにょ)の羽衣(はごろも)のようです。
「なんてきれいんだろう。日の光にすかすと、虹のように色どりきれいなしまもよう出来る。おらは、この村で一番美しいんじゃ」
と、ハチはわれながらうっとりです。
 さて、おなじ村に住むアリはというと、いつもいつもドロンコになりながら働いています。
 ハチは、働いているアリのところへ飛んできて言いました。
「毎日毎日ごくろうじゃのう。でも、働くばかりじゃなくて、たまには海でも見てゆっくり休んではどうじゃ?」
「海? 海ってなんだ?」
「おや? アリさんは海を知らんのか? まあ、何と言えばいいのか。海はな、塩からい水が青く光っていて、ザブーン、ザブーンと波打ってるだよ」
「ザブーン、ザブーンか。おもしろそうだな」
「そうとも。それからな、その海に何がいると思う?」
「さあ、知らねえ」
「さかなだよ。さかながいるんだ」
「さ・か・な?」
「なんだ、さかなも知らんのか。さかなはな、すっごくおいしい食べ物なんだ」
「へーっ、そんなにおいしいなら、食ってみたいな」
「だがな、おらはこの美しい羽なら海までひとっ飛びじゃが、アリさんにはちょっとむりじゃな」
「だいじょうぶ。ちゃんとハチさんについていくから」
「よし、じゃあ、おくれないようについてこいよ」
「わかった!」
 アリは、空を飛ぶハチを必死で追いかけました。
 やがて、一足先に海に着いたハチは、海につきだしている岩の上でひと休みです。
「ああ、海はいつ来ても気持ちがいいな。・・・おや?」
 ハチは、岩のまわりを泳いでいるニシンのむれを見つけました。
「これはニシンじゃねえか。よしよし、一番大きいのを取ってやる。・・・今だ!」
 ハチは飛びはねたニシンをつかまえると、おしりのハリでチクリとさしました。
「よし、つかまえたぞ!」
 そのころ、アリはやっと海に到着しました。
「こいつが海というものか。海って、でっかいなー」
 アリが感心していると、波にのって飛び出した大きなタイが空中へ投げ出されて、アリの目の前にドスンと落ちました。
 そこへ、ニシンを持ってハチが飛んできました。
「おーい、アリさん、やっと来たんだな。あんまり遅いんで、おらはもうニシンをつかまえたぞ。見てみろ、この大きなニシンを。・・・うん? ややっ、アリさん、これはなんともでっかいタイだな」
「これは、タイというのか?」
「そうだ。タイはさかなの王さまで、味は天下一品じゃ」
「そうか、それはありがたい。ところでハチさん。ハチさんが持っているそのさかなは?」
「これか? これはニシンじゃ。アリさんがあんまりおそいんで、もうとっくのむかしにつかまえたんだ」
「さすがハチさん。・・・じゃが、ニシンよりもタイの方がでっかいし、赤くてうまそうだ」
 そういうアリに、ハチがすりよってきていいました。
「なあ、アリさん。おらは見た目にもきれいだし、美しい羽根も持っている。そのタイはおらの方がにあうと思うだが」
「うん? とりかえっこをしてくれというのか? いやだ、ことわる」
 そういってタイをかついで帰ろうとするアリに、ハチは追いかけていいます。
「なあ、友だちのアリさん。このおらの美しさには、この赤いタイがお似合いなんだ。それに、お前さんの黒っぽい体には、ニシンの青黒い色はちょうどよくにあう。そうだと思わねえか」
「思わん! とにかくタイはやらん!」
「いいや、タイはおらで、アリさんがニシンじゃ!」
「ハチさんが、ニシンじゃ」
「なんだと!」
「なにおー!」
 こうしてハチとアリのけんががはじまり、二匹は村長のカブトムシに、どちらがタイをもらうかを決めてもらうことにしました。
 ハチとアリの話しを、ジッと聞いていた村長がいいました。
「よし、それではさばきをつける。ハチとアリよ、よーく聞くがいい」
「はい」
「へい」
「まずハチよ。おまえは九九(くく)を知っとるか?」
「はい、知ってます」
「では、二、四が?」
「八です」
「そのとおり。二、四が八。つまり、ニシンがハチじゃ」
「なるほど」
「つぎに、アリよ」
「へい」
「人からものをもらったら、なんという?」
「ありがたいです」
「そう、ありがたいじゃ。つまり、アリがタイじゃ」
「なるほど」
「これによって、アリがとったタイはアリのもの。ハチがとったニシンはハチのものということじゃ。じゃが、お前たちは友だち同士、どっちがどっちでけんかするよりも、ニシンとタイをなかよく半分ずつにしてはどうじゃな」
「なるほど、その手があったか」
 村長の話になっとくしたハチとアリは、ニシンとタイを仲良く半分こして食べたそうです。

おしまい

一覧へ移動   このページを閉じる   ホームへ移動

       福娘のサイト

366日への旅
きょうの記念日
毎日の素敵な記念日をイラスト付きで紹介。
きょうの誕生花
毎日の誕生花を花写真付きで紹介。
きょうの誕生日・出来事
有名人の誕生日やその日の出来事と性格判断
       福娘のサイト

子どもの病気相談所
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
       福娘のサイト

世界60秒巡り
世界60秒巡り
世界の国旗・国歌・国鳥・観光名所などを紹介。
世界遺産巡り
日本と世界の世界遺産を写真付きで紹介。
都道府県巡り
47都道府県の豆知識。
県章、県鳥、県花、観光名所など。
- 広 告 -