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こどもの病気相談所 > 予防接種の豆知識

ポリオ

ポリオ

予防する病気
 ポリオ(小児マヒ)です。
 ポリオはポリオウイルスの感染により発熱や嘔吐、マヒなどが起こる病気です。
 重症の場合は後遺症としてマヒが残ったり、死亡することもあります。
 日本ではほとんど発生していませんが、中国や東南アジアなど目本の近隣諸国ではいまだに流行しています。
 ポリオウイルスは腸から体内に入り込みます。
 このとき腸の粘膜にあるlgA抗体という免疫物質が、ウイルスが体の奥深くまで入らないよう防御します。
 つまり、ポリオワクチンはlgA抗体をつくるために接種するので、ワクチンが腸まで到達することが必要。
 ほかのワクチンと違って、ポリオだけが飲むことになっているのはそのせいです。


接種期間
 標準的には生後3ヶ月〜1才6ヶ月までに、6週間以上あけて2回。

接種方法
 生ワクチンをスポイドを使って口から飲ませます。
 ポリオウイルスは口から入り腸から体内に侵入するので、腸の粘膜に抗体をつけるためにワクチンも口から飲む形になっています。
 ママがしっかりだっこして赤ちゃんの手が口に行かないようにし、上手に口を開けてください。
 飲んだあとはワクチンがたれないように注意を。
 そのまま最低30分は会場で静かにします。
 まれに起こる急性の重い副反応は、接種後15分以内に起こることがほとんどなので、そのほかの予防接種の場合も、静かに様子を見るのがたいせつです。
 会場で待つ30分間に、ミルクやゲップといっしょにワクチンを吐いてしまったら、もう一度飲み直します。
 会場を離れたあとに吐いてしまったら、すぐに電話をして医師の指示を仰ぎましょう。

副作用
 便が緩くなることがありますが、心配ありません。
 50万〜100万人に1人の割合で、接種から平均15日後に弛緩性の上下肢マヒが起こることがあります。
 副反応は接種後4〜35日後に、かぜのような症状が出たり、そのあとでマヒの起こることがありますが、100万人に1人という非常に低い率です。

その他
※ひどい下痢をしている場合。
  ひどい下痢をしていると、せっかく飲んだワクチンが流れてしまい、腸の粘膜に止まることができません。
 それでは免疫もできないので、下痢をしているときは接種しないことになっています。

※ポリオの予防接種を受けた子からうつらない?
 可能性は0%ではありませんが、予防接種を受けた子どもからの二次感染は報告ありません。

※1回目のあと間があいてしまったけど平気?

 間はいくらあいても平気なので、必ず受けてください。

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