11月17日の百物語
むかしむかし、あるところに、とても信心深い庄屋(しょうや)がいました。 庄屋さんは毎日念仏を唱える人ですが、庄屋さんの奥さんは神も仏(ほとけ)も信じません。 庄屋さんはいつも奥さんに、 しかし奥さんは、 ところがその奥さんが、ある日ポックリと死んでしまったのです。 「どうしようもない女房だったが明日には大勢のお坊さまを呼んで、極楽に行ける様に立派な葬式を出してやろう」 その晩遅く、どこからか笛やたいこの音が聞こえてきました。 すると不思議な事に奥さんのしかばねが起き上がり、笛やたいこの音に合わせて踊り始めたのです。 庄屋さんも、お通夜に集まっていた人たちも、びっくりです。 「これは大変だ!」 奥さんの行く先には古いお墓があって、お墓の周りで鬼火がユラユラとゆらめいていました。 おかみさんのしかばねは、笛やたいこの音色に合わせて踊り続けています。 「頼む! こいつを地獄へ連れて行かないでくれ! 出来の悪い女だったが、それでも地獄行きは可愛そうだ!」 庄屋さんは後からやって来た人たちと一緒に奥さんのしかばねを屋敷に連れて帰ると、 心配そうにしている人たちに頭を下げて言いました。 次の日、庄屋さんは無事に奥さんのお葬式をだしたという事です。 おしまい |
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