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11月2日 阪神タイガースデー

11月2日 阪神タイガースデー

1985(昭和60)年のこの日、日本シリーズで阪神タイガースが西部ライオンズを破り、2リーグ分裂後、初の日本一になりました。タイガース後援会などが中心になり、この日を制定。当時は吉田監督以下、掛布、バースなどの猛打者が活躍しました。

記念日アニメ
11月2日 阪神タイガースデー

トラに関する昔話
(韓国の昔話)

トラ退治
福娘童話集より

 あるところに、トラ狩りのじょうずな、おじいさんがいました。
 このおじいさんに、てっぽうをむけられたら、どんなにつよいトラも、たちまち、うちころされてしまいます。
 ですから、トラ山のトラたちは、おじいさんのすがたを見ると、あわてて、にげ帰ってしまいました。
「やあ、きょうは、あぶないところだった。もう少しで、あのじいさんにみつかるところだった」
と、トラのおとうさんは、ひやあせをふきながら、子どもに、はなしました。
 おじいさんの腕まえは、トラたちのあいだでは、だれひとり、知らないものは、ありません。
 けれども、おじいさんは、もう、年をとっていました。
 それで、てっぽうのうちかたを、むすこにおしえたいと、思いました。
 ところが、このむすこは、たいへんななまけもので、まったく、てっぽうをならおうとは、しないのです。
「そんなもの、おぼえたって、しようがない。山じゅうのトラは、とっつあんが、みんな、たいじしちまうだろうから」
と、かってなことをいっては、まいにちまいにち、遊んでいました。
 おじいさんは、どうしようもなく、ひとりで山へいっては、トラを、うちとっていました。
 けれども、むすこのおよめさんは、とても、しっかりしており、おじいさんは、このおよめさんだけを、たよりにしていました。
 ある日、おじいさんが、ポックリと死んでしまいました。
 こんどは、むすこが働かなければ、くらしていけません。
 そこで、むすこは、しかたなしに山へ木をきりに、でかけました。
 あるとき、むすこが山で木をきっていると、木のかげから、大きなトラが、あらわれました。
 むすこは、びっくりぎょうてん。
 なさけないことに、腰がぬけてしまいました。
「ト、ト、トラさま。ど、どうか、お、お助けを・・・」
 トラは、舌なめずりをして、いいました。
「だめだ。わしの家族は、みんな、おまえのじいさんに、ころされてしまった。こんどは、こっちが、おまえをころす番だ」
「ト、トラさま。まってください。めしあがるなら、あしたの朝まで、まってください。このたきぎを、うちへ、おいてきますから。そうしないと、うちのものが、こまるんです」
「・・・ふむ。それなら、あしたの朝、はやくこい」
 トラは、ゆっくり立ちさりました。
 むすこは、青い顔で家にたどりつくと、およめさんに、山でなにがあったかを、はなしました。
「それで、どうするつもりなの?」
と、およめさんは、たずねました。
 むすこは、
「夜があけたら、約束通り、ころされにいくしかない」
と、いって、なきだしました。
 すると、およめさんはニッコリして、いいました。
「そうね。では、いってらっしゃいな。おとうさんが、トラたいじを教えてくださると、いってたのに、なまけていたあなたがわるんいですもの」
 あくる朝、むすこは、しょんぼりと、うなだれて、山へ、のぼっていきました。
 おとうさんに、てっぽうのうちかたぐらい、教わっておけばよかった、と、思っても、もう、どうにもなりません。
 おまけに、およめさんまで、ニッコリわらって、おくりだしてくれたのです。
 これでは、もう、死ぬよりほか、ありません。
 むすこは、お昼近くに、やっと、きのうの場所ヘ、つきました。
「やい、おそいぞ」
 トラがキバをむいてどなりました。
「は、はい、その、あの・・・」
と、むすこが、モグモグいっていると、とつぜん、うしろの木のあいだから、
「せがれ、おまえの前にあるのは、たきぎか? それとも、トラか?」
と、いう声がしました。
 ハッと、ふりむくと、木のあいだから、トラ狩り名人のおじいさんが、てっぽうを、こちらにむけて、立っているではありませんか。
 びっくりしたのは、トラのほうです。
 あわてて首をすくめると、むすこに小声でいいました。
「たきぎです。と、いえ」
むすこは、いわれたとおり、
「たきぎです」
と、大きな声で、へんじをしました。
「それなら、なぜ、さっさと、たばにして、しばらないんだ」
と、おじいさんが、たずねました。
 するとトラが、
「ひとりじゃ、しばれません。あとで、やります。と、いえ」
「ひとりじゃ、しばれません。あとで・・・」
と、むすこが、いいかけると、おじいさんは、
「ひとりで、できないのなら、わしが、てつだってやる」
と、いいました。
 トラはおどろいて、
「じいさんをよぶな。おまえひとりでしばれ。そのかわり、あとで、ほどいてくれよ。おまえをくうのは、やめにしてやるからな」
 そこでむすこは、ふるえながら、トラをしばりはじめました。
 木のあいだで、おじいさんは、
「グルグルまきに、しばったか?」
と、たずねました。
「いいえ、一回きりです。」
「たきぎなら、グルグルまきにしろ」
「うん。五回しばったよ。」
「まだだ、もっと、しばれ」
 むすこは、いわれるままに、トラのからだをグルグルまきに、しばりました。
「どうだ」
「十五回、しばったよ」
「よかろう」
 おじいさんは、てっぽうを持ちかえると、木のあいだから、でてきました。
 近よってきて、むすこの顔を見て、ニッコリわらいました。
「・・・? あっ、あれっ、おまえかあ」
 現れたのは、おじいさんのすがたをした、自分のおよめさんだったのです。
 しっかりもののおよめさんのおかげで、だんなさんは、トラを生けどりにしたのです。

おしまい

他の記念日

万霊節
11月1日の万聖節が「諸聖人の記念日」なのに対し、万霊節は「諸死者の記念日」と呼ばれます。
先祖の霊を静め、生け贄をささげて供養します。

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