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イラスト　myi　　　ブログ　sorairoiro

ヘビ の あし

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　むかしむかし、むらびとたち が あつまって、おてら の そうじ を していました。

　そうじ が おわる と、おぼうさん が おさけ を いれた ツボ を もってきました。

「ごくろうさまでした。

　すこし ですが、おさけ を めしあがってください」

「ありがとう」

　みんな は おれい を いって、おさけ を うけとりました。

　ところが むらびと は ５にん いるのに、おさけ は ツボ に ひとりぶん しか 入っていません。

　みんなで のむには、とても たりません。

　すると、ひとり の おとこ が いいました。

「では、こうしたら どうだろう。

　みんな で じめん に、ヘビ の え を かく きょうそう を するのさ。

　いちばん はやく かきあげた もの が、ひとり で おさけ を いただくんだ」

「なるほど、それは おもしろい。

　よし、それで きめよう」

「では いくぞ。よーい、ドン！」

　みんな は いっせい に、ヘビ の え を かきはじめました。

　すると ひとり の おとこ が、いちばん はやく かきあげました。

「できたぞ！　おれ が いちばんだ！

　あっははは。みんな には わるい が、この さけ は おれ が ちょうだい するよ」

　おとこ は そういって さかツボ に て を のばそうと しました が、ふと き が ついて、

「しまった！　これ は しくじったぞ。

　ヘビ に あし を つける こと を わすれていた」

と、あわてて ヘビ の あし を かきはじめたのです。

　すると それより さき に、ほか の おとこ が ヘビ を かきあげました。

「できた。さけ は、おれ の もの だ」

　おとこ は そう いう と、おさけ を おいしそう に のみました。

　はじめ の おとこ が ざんねんそう に みて いる と、さけ を のんだ おとこ が わらって いいました。

「バカだな、おまえ は。

　よく かんがえて みろ、ヘビ に あし が あって たまるもんか。

　そんな よけいな もの を くっつけよう と する から、こんな うまい さけ を のみそこねるんだよ」



　それからです、よぶんな もの を つける こと を 『だそく』と いう よう に なったのは。

おしまい