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1月5日のイソップ童話

お百姓と息子たち

お百姓と息子たち

  あるお百姓が、年をとって死ぬ日も近くなったので、死ぬ前に自分の子どもたちに、お百姓の仕事をしっかりおぼえさせたいと思いました。
  そこで息子たちを呼んで、こう言いました。
「お父さんは、もうじきこの世におさらばするがな、おまえたちは、わしがブドウ畑にかくしておいたものをさがしてみるがいい。きっと、いいものがみつかるから」
  息子たちは、てっきり父親が宝ものをどこかにかくしたのだと思いましたから、父親が死ぬと、ブドウ畑をすみからすみまで、深くほりかえしました。
  しかし、ほっても、ほっても、宝ものはさっぱりみつかりませんでした。
  でも、せっせとたがやされたブドウ畑からは、いつもの年の百倍ものブドウがとれたのです。

  この話は、人間にとってはたらくことこそ宝ものである、とおしえています。

おしまい

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