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3月1日のイソップ童話
  
  
  
馬とロバ
    馬とロバ(→詳細)をかっている男の人がいました。
    ある日のこと、男の人は2匹を連れて旅に出かけました。
    とちゅう、ロバは馬にいいました。
  「ぼくの荷物を少し持ってくれませんか? 重たくて死にそうなんです」
    でも、馬はしんどいのがきらいで、聞こえないふりをしました。
    ロバはもういちど馬にたのみましたが、馬はまた聞こえないふりです。
    すると、疲れ切ったロバはバタリとたおれて、そのまま死んでしまいました。
    それを見た男の人は、ロバの荷物を馬の背中にのせました。
    そればかりか、死んだロバの皮をはいで、その皮まで馬の背中にのせました。
  「あーあ」
    馬はためいきをつきました。
  「おれはバカだな。ちょっとの荷物を持つのを嫌がったために、友だちのロバくんは死んでしまうし、ロバくんの荷物だけでなく、ロバくんの皮までしょわされてしまった」
  
    これは、強いものが弱いものを手伝ってあげれば、どっちも助かったというお話です。
おしまい