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3月7日のイソップ童話
  
  
  
自分のかげにとくいになったオオカミとライオン
    太陽が西にかたむいたある夕方、荒れ野を一ぴきのオオカミがさまよっていました。
    地面にそのかげが、長く長くうつっています。
    それを見てオオカミは、
  「こんなに大きなからだをしたおれが、ライオンをこわがるなんて。このとおり、身長が30メートルもあるんだから、おれだって、かんたんに百獣の王になれるさ」
    オオカミがすっかりいい気になっているところへ、大きなライオンが飛びかかってきて、ガブリとかみつきました。
    オオカミは考えをかえて、さけびました。
  「うぬぼれが身をほろぼすとは、このことだ」
  
    このオオカミのように、自分の力をかしんする事は非常に危険です。
おしまい