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1月24日のイソップ童話
ヘルメスと大地の神
むかし、ゼウス(→詳細)の神は、人間の男と女をつくった後、ヘルメス(→詳細)を呼んで、
「この人間たちを、地上へ連れていって、食物を手に入れるにはどの土地をたがやせばよいかを、おしえてやれ」
と、いいつけました。
ヘルメスはゼウスの命令どおり、人間を連れて地上へやってきました。
大地の神は、はじめ、土地をたがやさせるのはいやだといいました。
「しかし、これはゼウスの神の命令なのですぞ」
と、ヘルメスが強くいいますと、大地の神は、
「じゃあ、まあ、すきなだけたがやすがいいさ。かわりに、わたしは人間たちの苦労や涙をもらうことにするから」
この話は、かんたんにお金を借りて、かえすのにたいそう苦労する人にあてはまる話です。
おしまい