2年生のイソップ童話
イラスト myi ブログ sorairoiro
ネズミの会議(かいぎ)
ある家(いえ)に、ネズミをつかまえるのがとてもじょうずな、ネコが一ぴきいました。
おかげでネズミたちはビクビクで、巣(す)からも出られず、おなかはいつもペコペコでした。
そこである日、ネズミたちがあつまって、会議(かいぎ)を開(ひら)きました。
一ぴきの若(わか)いネズミが、いいました。
「ネコの首(くび)に、鈴(すず)をつけましょう。そうすれば、ネコが来(く)るのがすぐにわかるでしょう。チリンチリンと音がしたら、さっさと逃(に)げればいいのです」
「さんせい、さんせい」
「それは、いいアイデアだ」
みんなは、手をたたいてよろこびました。
そのとき、一ぴきの年よりネズミがいいました。
「それは良(よ)い考(かんが)えだ。だが、だれがネコの首(くび)に、鈴(すず)をつけにいってくれるのかな」
とたんに、みんなはだまりこんでしまいました。
みんなネコをこわがって、鈴(すず)をつけにいくネズミは、一ぴきもいなかったのです。
よい作戦(さくせん)があっても、それをできる人がいなければ、どうにもなりません。
おしまい
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