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5年生のイソップ童話
オオカミとサギ
オオカミが骨(ほね)をのどにつきさして、痛(いた)くてたまらないので、だれかぬいてくれないかと、さがしまわっていました。
すると、ちょうどよいことに、サギがむこうからきました。
オオカミは、
「すみませんが、のどに刺(さ)さった骨(ほね)をぬいて下さい。お礼はきっとしますから」
と、たのみました。
サギは、オオカミののどの奥(おく)へ首をつっこんで、骨(ほね)をぬいてやりました。
そして、
「さあ、約束のお礼を下さい」
と、いいますと、オオカミは、こう答えました。
「おい、きみ、オオカミの口の中につっこんだ頭を、かすり傷(きず)1つなしに、ぶじに出せただけで、じゅうぶんではないのかね。まだそのうえに、お礼が欲(ほ)しいのかい」
この話でわかるように、本当に悪いやつに親切にしても、恩(おん)がえしは期待できません。
このサギのように、お礼のかわりにひどいしうちをされずにすんでよかったと、いうことになるのです。
おしまい
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