5年生のイソップ童話
イラスト myi ブログ sorairoiro
イラストの隠しキャラを探してみよう。
(絵のトリ×3)
正解は、お話しの最後にあります。
1人息子と絵にかいたライオン
気の小さい年取った父親に、1人息子がいました。
息子はたいそう勇敢(ゆうかん)で、猟(りょう)が大好きでした。
あるとき父親は、息子がライオンの爪(つめ)で引きさかれて死ぬ夢(ゆめ)を見ました。
「もしこの夢(ゆめ)が正夢(まさゆめ)で、本当にこうなったらたいへんだ」
と、心配した父親は、
家の高いところにりっぱな部屋をつくって、そこに息子をとじこめました。
部屋の壁(かべ)には、いろいろな動物の絵がかいてあって、その中にはライオンの絵もありました。
これは、息子がたいくつしないようにと、父親が絵かきにかかせたものですが、息子はちっともよろこばず、かえってイライラするばかりでした。
ある日、息子はライオンの絵に向かって、
「いまいましいけだものめ。ぼくがこんなろうやにとじこめられたのは、おまえと、おやじが見た変な夢(ゆめ)のせいだぞ。ようし、思い知らせてやる」
こう言いながら、息子はライオンの目をつぶしてしまおうとして、壁(かべ)に殴(なぐ)りかかりました。
ところが、ちょうどそこにくぎがつきでていたので、手をけがしてしまい、そのけががもとで息子は死んでしまいました。
ライオンといっても、絵にかいたライオンですが、それでも息子は本当にライオンに殺されてしまったのです。
あと、息子は死ぬ前に、こういったそうです。
「どうせなら、本物のライオンとたたかって、死にたかった」
自分の運命には、自分で立ち向かわなければなりません。
たとえばいじめっ子がいても、部屋に閉(と)じこもるといったごまかしではなく、正面から勇敢(ゆうかん)に立ち向かっていくべきだと、この話はおしえています。
おしまい
隠しキャラの正解
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