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2年生のイソップ童話
ヤギとロバ
ある人が、ヤギとロバをかっていました。
ヤギは、ロバのほうが自分(じぶん)よりも、おいしいものをたくさん食(た)べさせてもらっていると思(おも)って、ねたんでいました。
それで、わざとこんなことをロバにいったのです。
「あんたは、気のどくだねえ。粉(こな)ひきのうすをまわさせられるわ、重(おも)い荷物(にもつ)はしょわされるわで、年がら年じゅう、こきつかわれて。ねえ、いいことをおしえてあげよう。ひとつ、ころんだふりをして、穴(あな)におっこちてごらん。そうすれば、しばらくやすめるじゃないか」
ロバはヤギのいうとおりにして、穴(あな)に落(お)ちて、からだじゅうが傷(きず)だらけになりました。
ご主人(しゅじん)は、獣医(じゅうい)さんを呼(よ)びました。
「このけがは、どうしたらなおるでしょう」
すると、獣医(じゅうい)はいいました。
「ヤギの肺(はい)をせんじて、飲(の)ませてごらんなさい。ロバにはとてもよくきくから、元気(げんき)になりますよ」
と、いうわけで、ご主人(しゅじん)はヤギを殺(ころ)して、ロバの薬(くすり)にしてしまいました。
だれでも、他人(たにん)をだまして、ひどいことをすれば、かならずあいてより、自分(じぶん)が不幸(ふこう)な目にあうものです。
おしまい
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