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9月25日のイソップ童話
鈴をつけたイヌ
あるイヌが、いきなり人にかみつくくせがあったので、飼い主は人々が注意するように、そのイヌの首に鈴をつけました。
ところがそのイヌは、鈴をつけてとくいになり、鈴を鳴らしながら広場を飛び回りました。
それを見て、一ぴきの年とったイヌがいいました。
「なんでそんなにとくいになっているの。鈴をつけているのは、あんたがえらいからじゃあなくて、あんたが悪いやつだってことを、みんなに知らせるためなのに」
からいばりの人間の思いあがったふるまいは、心のきたなさを、ひけらかすようなものです。
おしまい