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3年生の日本民話(にほんみんわ)

子守り娘のお伊勢参り

子守(こも)り娘(むすめ)のお伊勢参(いせまい)
徳島県(とくしまけん)の民話(みんわ)

 むかしむかし、ある村の油屋(あぶらや)に、十三才になる子守(こも)り娘(むすめ)がいました。
 ある日の事(こと)、この子守(こも)り娘(むすめ)は、自分が子守(こも)りをしている油屋(あぶらや)の三才の息子(むすこ)を背負(せお)って、こっそり伊勢神宮(いせじんぐう)へお参(まい)りにでようとしたのです。
 けれど、家の奥(おく)さんに見つかって、取(と)り押(お)さえられてしまいました。
「この子はまだ、わたしのお乳(ちち)をのんでいるんだよ。どうしてもお伊勢(いせ)さんにお参(まい)りしたいというなら、お前一人でいっておいで!」
 奥(おく)さんはそういって、背負(せお)われていた息子(むすこ)を取(と)り戻(もど)すと、子守(こも)り娘(むすめ)だけをお伊勢参(いせまい)りにいかせました。
 ところが、子守(こも)り娘(むすめ)が出かけてすぐ、どうしたことか、元気だったその油屋(あぶらや)の息子(むすこ)が、急(きゅう)に死(し)んでしまったのです。
 突然(とつぜん)の事(こと)に、油屋(あぶらや)の家の者(もの)たちは、悲(かな)しみに沈(しず)んでいました。
 ある日の事(こと)です。
「ただいま、もどりました」
 元気な声がして、お伊勢参(いせまい)りにいっていた、あの子守(こも)り娘(むすめ)が帰ってきました。
 家の中に入ってきた子守(こも)り娘(むすめ)は、いつものように背中(せなか)に子どもを背負(せお)っています。
 のぞきこむと、その子はなんと、このあいだ亡(な)くなった三才の息子(むすこ)ではありませんか。
「こ、こ、これは、どういうことじゃ?」
 家の者(もの)たちは、あまりの事(こと)に言葉(ことば)もありません。
 騒(さわ)ぎをきいて、近所(きんじょ)の人たちもやってきました。
 子守(こも)り娘(むすめ)は背中(せなか)の子どもをたたみの上におろして、手ぎわよくぬれたおしめをとりかえました。
 そして、
「ここはお家よ。さあ、ゆっくりおねんねしなさいね」
 そういって、子どもをふとんに寝(ね)かしつけたのです。
 油屋(あぶらや)の主人(しゅじん)は、これが夢(ゆめ)やまぼろしでないことに気づくと、村のお寺へ走っていきました。
 そして、この不思議(ふしぎ)な出来事(できごと)和尚(おしょう)さんに話しました。
「よし、では墓(はか)を調(しら)べてみよう」
と、和尚(おしょう)さんがさっそく、油屋(あぶらや)の息子(むすこ)のお墓(はか)を調(しら)べてみると、なんとお墓(はか)は空っぽで、中には伊勢神宮(いせじんぐう)のおはらいのお札(ふだ)が一枚(1まい)入っていたという事(こと)です。

おしまい

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