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むかしむかし、 ゾウが えんかいを ひらこうと おもいつきました。 「このビールは、 ツノの あるものにだけ のませてやる。 ツノの ないものは だめだ」 「おいしい ビールだろうなあ。 なんとかして、 えんかいに いくほうほうは ないかな? そうだ、 ツノを てにいれれば いいんだ」 ウサギは しげみに かくれて、 わかいシカが くるのを まちました。 シカのせなかに とびのったウサギは、 すばやく シカのツノを きりとって、 じぶんのあたまに はりつけたのです。 こうして ウサギは、 おおいばりで ゾウのえんかいに でかけていきました。 ゾウは ウサギをみると、 おどろいて いいました。 ほかのけものたちも、 くちをそろえて、 ウサギのツノを ほめました。 ウサギは、 ビールを だれよりも たくさんのみました。 よっぱらって、 フラフラになるほど のみました。 そこへ とつぜん、 としよりのシカが やってきました。 ウサギは、シカに たずねました。 「わしは、 おまえが どんなかおをして、 ビールをのんでいるか けんぶつに きたのさ」 ウサギは わらって、 こたえました。 「はりつけたものは、 はげてしまうさ!」 ウサギは ビックリして、 ガタガタと ふるえだしました。 そのとたんに、 はりつけたツノが はげて、 じめんに おちてしまいました。 インチキが ばれた ウサギは いちもくさんに、 にげていきました。 おしまい |
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