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王冠(おうかん)
王冠(おうかん)とは、王権(おうけん)や高位(こうい)、特別(とくべつ)な身分(みぶん)を象徴(しょうちょう)するための頭(あたま)の飾(かざ)りの事(こと)で、古代(こだい)から存在(そんざい)し、冑(かぶと)の形(かたち)をしたもの、額(ひたい)にむすぶバンドやリボン、あるいはその双方(そうほう)をくみあわせたものがあります。
たとえばエジプトのファラオは、上(かみ)エジプトの支配(しはい)を象徴(しょうちょう)する白(しろ)く高(たか)い冑(かぶと)と、下(しも)エジプトの支配(しはい)を象徴(しょうちょう)する赤(あか)いバンドからなる王冠(おうかん)をしており、ペルシャの王(おう)は、かたいティアラに、端(はし)を後(うし)ろでむすんだ鉢巻(はちまき→ディアデム)がついた王冠(おうかん)をかぶっていました。
ギリシャ人(じん)は、花輪(はなわ)や葉(は)飾(かざ)りの形(かたち)をした冠(かんむり)をつくり、競技(きょうぎ)や詩(し)のコンテストの優勝者(ゆうしょうしゃ)や、公的(こうてき)にいちじるしい貢献(こうけん)をした市民(しみん)にあたえました。
この伝統(でんとう)はローマにうけつがれ、戦争(せんそう)のときにローマ市民(しみん)の命(いのち)をすくった兵士(へいし)に葉(は)飾(かざ)りの冠(かんむり)があたえられました。
また、もっとも名誉(めいよ)ある冠(かんむり)は、包囲(ほうい)された軍隊(ぐんたい)をすくった将軍(しょうぐん)にその軍隊(ぐんたい)からあたえられるもので、初期(しょき)のローマの皇帝(こうてい)たちは、戦争(せんそう)の勝者(しょうしゃ)にあたえられる月桂冠(げっけいかん)を模(も)した金(きん)の月桂冠(げっけいかん)を、政権(せいけん)を象徴(しょうちょう)する王冠(おうかん)として着用(ちゃくよう)しました。
しかし3世紀(せいき)になると、ローマの皇帝(こうてい)は東方(とうほう)の王(おう)がもちいるような、宝石(ほうせき)をちりばめて頭(あたま)の後(うし)ろでむすぶディアデムをもちいるようになりました。
王冠(おうかん)の登場(とうじょう)する、主(おも)な昔話(むかしばなし)。
・イーダちゃんの花(はな)
・騎士(きし)と水(みず)の精(せい)
・金(きん)になったお姫(ひめ)さま
・ふしぎなブドウ
・クリスマスの鐘(かね)