福娘童話集 > きょうの日本民話 福娘童話集 きょうの日本民話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
広 告
 


福娘童話集 > 日本民話 > その他の日本民話 >ヒョウの皮の屋根

第 104話

ヒョウのかわのやね

ヒョウの皮の屋根
佐賀県の民話佐賀県情報

日本語 ・日本語&中国語

♪音声配信(html5)
音声 ハッサン ハッサンの窓

 むかしむかし、唐津(からつ→さがけん)の町に、かんねどんと呼ばれている変わり者がいました。

 ある日の事、かんねどんが近くの村に出かけていくと、立派な家を建てているところにぶつかりました。
「柱も太いし、よい家じゃ」
「まるで、御殿(ごてん)のようだ」
 村人たちが集まって、みんなで家をほめています。
 かんねどんもそう思いましたが、かんねどんはへそ曲がりだったので、
「はん。こんな家が御殿じゃと? おれの家など、ヒョウの皮で屋根をふいてあるわい」
と、いばって言いました。
「へえ、ヒョウの皮で屋根がふいてあるとは、豪勢(ごうせい)じゃのう。これはぜひとも、見せてもらいてえ」
「いいとも、いいとも。ついてくるがいい」
 かんねどんは、村人たちを家へ連れてきました。
「これがそうだ。よく見ろ」
 かんねどんは、たわらをかぶせただけの、とてもそまつな家を指差して言いました。
「おいおい、これのどこがヒョウの皮だ」
「ただのたわらではないか。バカにするな!」
 村人たちが文句を言うと、かんねどんが言いました。
「お前たち、米のたわらを数える時は、一俵、二俵というじゃろが。つまり俵(たわら)の皮で、屋根がふいてあるだろうが」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
 村人たちはあっけにとられて、何も言えませんでした。

おしまい

前のページへ戻る


福娘の姉妹サイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日などを紹介
福娘童話集
日本最大の童話・昔話集
さくら SAKURA
女の子向け職業紹介など
なぞなぞ小学校
小学生向けなぞなぞ