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5月16日のイソップ童話
うらない師
うらない師が町の広場でうらないをして、たいそう繁盛していました。
そこへ、とつぜん1人の人が走ってきて、
「たいへんだ。あなたの家の戸がこじあけられて、家の中のものがぜんぶぬすまれていますよ」
びっくりしたうらない師は、飛び上がって、
「なんてことだ。なんてことだ」
と、いいながら、自分の家のようすを見に、走ってかえりました。
あたふたとかけていくうらない師の後ろから、そばにいた人々の1人がさけびました。
「やーい、あんたはほかの人の身におこることがわかると、とくいになっていたくせに、自分がこうなるのは、わからなかったのかい」
この話は、自分のこともちゃんとできないのに、他人のことにあれこれと口だしして、指図する人に聞かせるといいでしょう。
おしまい