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        世界のわらい話 第4話 
         
          
         
        旅人とオノ 
         2人の男がいっしょに旅をしていました。 
    そのうち、1人が道に落ちているオノを拾いました。 
    それをみてもう1人が、「ぼくたちはオノを拾った」といいました。 
    拾った男は、 
  「ぼくたちは拾ったではなくて、きみは拾った、といえよ」 
    しばらくすると、そのオノを落とした男が2人を追いかけてきました。 
    その男は盗賊で、ぬすんだオノを落としてしまったのです。 
  「ああ、もうだめだ。ぼくたちがオノをよこどりしたと思っている。ぼくたちはもう助からない」 
    オノを拾った男がなげくと、連れの男がいいました。 
  「ぼくたちは助からないじゃなくて、ぼくは助からないといえよ。だって、さっきオノを拾ったときに、きみはぼくをなかまに入れなかったのだから」 
   
    よいことがあったときに、友だちをのけ者にする人は、不幸な目にあったときに、その友だちに助けてもらえるはずがない、ということを、この話はおしえています。 
      おしまい 
         
         
        
       
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