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ふくむすめどうわしゅう(Hukumusume fairy tale collection) > がいこくご(Foreign language)
>せかいのむかしばなし(Classical stories of the world)
ほしのきんか
Heaven’s Coins
(グリムどうわ)
(Grimm Fairy Tales)
ほんやく(Translation) ちいさな翻訳屋さん
にほんご(Japanese) ←→ にほんご(Japanese) & えいご(English) ←→ えいご(English)
むかしむかし、ある ところ に、ちいさな おんなのこ が いました。
Once upon a time, there lived a little girl.
おとうさん も おかあさん も しんで しまって、おんなのこ の もっている もの は きている ふく と、しんせつ な ひと が くれた ひときれ の パン だけ です。
Since both her father and mother just passed away, what she had were only the clothes she was wearing and a slice of bread a kind stranger gave her.
たよる ひと の いない おんなのこ は、かみさま だけ を たより に のはら へ でて いきました。
As she didn’t have anybody but God she could rely on, she made her way to a field.
すると、まずしい おとこのひと が やって きて いい ました。
Then, a poor man came to her and said.
「おねがい だ。わたし に なに か たべるもの を おくれ、もう、はらぺこ なんだ」
“Please give me something to eat. I’m starving.”
たべるもの と いって も、おんな の こ には ひときれ の パン しか ありません。
However, she had only a slice of bread.
この パン を あげて しまったら、おんなのこ の たべるもの が なくなって しまいます。
She knew that if she gave it to the man, she wouldn’t have anything else to eat herself.
でも おんなのこ は、もって いた パン を ぜんぶ あげて いい ました。
But she kindly offered this bread to the man and said.
「かみさま の おめぐみ が、あります ように」
“God bless you.”
そして さき へ あるいて いく と、ひとり の こども が やって きて なきながら いい ました。
And when she went further, a crying child came up to her and said.
「さむい、あたま が さむいよう。ねえ、なにか かぶる もの を ちょうだい」
“Cold! My head is cold! Please give me something to put on my head.
そこで おんなのこ は、じぶん の ボウシ を あげて いい ました。
Then the girl handed her hat to the child and said.
「かみさま の おめぐみ が、あります ように」
“God bless you.”
また しばらく いく と、こんど は うわぎ が なくて こごえて いる こども に あいました。
As she kept on going, there was a child who was shivering without any coat on.
おんなのこ は じぶん の うわぎ を ぬぐ と、その こども に あげて いい ました。
While taking off her coat and giving it to the child, the girl said,
「かみさま の おめぐみ が、あります ように」
“God bless you.”
また さき へ あるいて いく と べつ の こ が スカート を ほしがる ので、スカート を あげて いい ました。
As she went a lot further, she gave her skirt to another little girl who begged her for it and said,
「かみさま の おめぐみ が、あります ように」
“God bless you.”
とうとう おんなのこ は、もり に やってきました。
Finally, she arrived in the forest.
あたり は もう、すっかり くらく なって います。
It had already got dark out there.
そこへ また ひとり の こども が やって きて、したぎ を ほしがり ました。
There was another child approached her and begged for her underwear.
したぎ を あげる と、おんなのこ は はだか に なって しまいます。
If she had given her underwear, she would be naked.
おんなのこ は、すこし まよい ました が、
For that reason, she hesitated for a moment but she thought to herself,
(くらい よる だから、だれ にも みえや しないわ)
“It’s so dark that nobody can see me naked.”
おんなのこ は こう かんがえて したぎ を ぬぐ と、とうとう これ も あげて いい ました。
Then she ended up taking off her underwear and giving it to the child and said,
「かみさま の おめぐみ が、あります ように」
“God bless you.”
こうして おんなのこ が なにひとつ み に つけず に たって いると、とつぜん そら から ほし が おちて きました。
The standing girl, wearing nothing on, found some stars floating down from the sky.
そして その ほし は、ピカピカ ひかる きんか に なったのです。
Later, those stars turned into sparkling gold coins.
き が つくと はだか だった はず の おんなのこ は、いつ の ま にか りっぱ な ふく を きて いました。
She must have naked, but she actually found herself in fancy clothes.
「ああ、かみさま ありがとう」
“Oh, God! Thank you.”
おんなのこ は きんか を ひろい あつめる と、その おかね で いっしょう しあわせ に くらした と いう ことです。
She lived happily ever after with the coins she picked up.
おしまい
The end
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