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ふくむすめどうわしゅう(Hukumusume fairy tale collection) > がいこくご(Foreign language)
>イソップどうわ(Aesop’s Fables)
イラスト myi ブログ sorairoiro
ひとりむすこ と え に かいた ライオン
The only son and the Lion that was painted
(イソップどうわ)
(Aesop’s Fables)
ほんやく(Translation) ちいさな翻訳屋さん
Japanese(にほんご) ・ English(えいご) ・ Chinese(ちゅうごくご)
Japanese & English ・Japanese & Chinese
き の ちいさい としとった ちちおや に、ひとりむすこ が いました。
A timid old father had an only son.
むすこ は たいそう ゆうかん で、りょう が だいすき でした。
The son was very much brave and loved hunting.
あるとき、ちちおや は むすこ が ライオン の つめ で ひきさかれて しぬ ゆめ を みました。
One day, the father dreamed of his son killed by tearing off with a lion’s nails.
「もし この ゆめ が まさゆめ で、ほんとう に こうなったら たいへんだ」
“It must be horrible if this was a prophetic dream and came true.”
と、しんぱいした ちちおや は、たかい ところ に りっぱな へや を つくって、むすこ を とじこめました。
The concerned father made a nice room at high place, and imprisoned his son.
へや の かべ には いろいろな どうぶつ の え が かいて あって、そのなか には ライオン の え も ありました。
There are some paintings of various animals on the walls of the room, and one of them was of a lion.
これは むすこ が たいくつ しない よう にと ちちおや が えかき に かかせた もの ですが、むすこ は ちっとも よろこばず、
That was a painting the father had a painter do to please his son, but he was not
かえって イライラ する ばかり でした。
on the contrary, he was just getting frustrated.
あるひ、むすこ は ライオン の え に むかって、
One day, the son shouted at the painting of a lion,
「いまいましい けだものめ。
“You, bloody beast!
ぼく が こんな ろうや に とじこめられた のは、おまえ と おやじ が みた へんな ゆめ の せい だぞ。
I’m locked away in this prison, and this is because of all you and the strange dream my father had.
ようし、おもいしらせてやる」
Look, I’ll give hell to you.”
こう いいながら、むすこ は ライオン の め を つぶしてしまおう と して かべ に なぐりかかりました。
As he was saying this, he tried to hit out at the wall to put out the lion’s eyes.
ところが、ちょうど そこに クギ が つきでて いたので て を けがしてしまい、
Unfortunately, there was a peg sticking out there and he got his hand injured,
その けが が もと で むすこ は しんで しまいました。
and eventually he died from the injury.
ライオン と いっても え に かいた ライオン ですが、
Though, it was in fact a lion that was painted,
それでも むすこ は ほんとう に ライオン に ころされて しまったのです。
it was still a lion that killed the son.
じぶん の うんめい には、じぶん で たちむかわなければ なりません。
Against your fate, you must stand up to it by yourself.
へや に とじこもる と いった ごまかし ではなく、
unlike shutting yourself up in the room,
しょうめん から ゆうかん に たちむかって いくべき だと、この おはなし は おしえて います。
This story tells that you should act courageously head-on.
おしまい
The end
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