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ふくむすめどうわしゅう(Hukumusume fairy tale collection) > がいこくご(Foreign language)
>にほんのむかしばなし(Japanese classical stories)
わらしべ ちょうじゃ
The straw millionaire
(にほんのむかしばなし)
(Japanese classical stories)
ほんやく(Translation) ちいさな翻訳屋さん
にほんご(Japanese) ・ えいご(English) ・ はんたいご(Traditional Chinese) ・ かんたいご(Simplified Chinese)
にほんご&えいご ・ にほんご&はんたいご(繁体) ・ にほんご&かんたいご(簡体)
むかしむかし、ある わかもの が、おてら で かんのんさま に おねがい を しました。
A long time ago, one young man prayed to Kannon, the goddess of Mercy at a temple.
「どうか、おかねもち に なれます ように」
“My god, please make me rich.”
すると、かんのんさま が いいました。
Then the Kannon appeared and said to him,
「ここ を でて、はじめ に つかんだ もの が、おまえ を かねもち に してくれるだろう」
“The thing you first catch after you leave here will make you rich.”
よろこんだ わかもの は、おてら を でた とたん、いし に つまずいて スッテン と ころびました。
The young man became happy to hear that, but he stumbled over a stone on leaving the temple.
そして その ひょうし に、いっぽん の わらしべ を つかみました。
And at the instant, he grabbed one straw.
「かんのんさま が おっしゃった、はじめ に つかんだ ものって、これ の こと かなあ?
“I wonder if this is the first thing I catch as the Kannon told me.
とても、これ で かねもち に なる とは おもえない が」
I doubt I will be rich with this.”
わかもの が くび を ひねり ながら あるいて いると、プーン と いっぴき の アブ が とんで きました。
As he was tilting his head and wondering, a horsefly flew to him.
わかもの は その アブ を つかまえる と、もっていた わらしべ に むすんで あそんで いました。
He caught the horsefly and played tying it on the straw
すると むこう から りっぱ な ぎっしゃ が やってきて、なか に のっている こども が いいました。
Then one fine oxcart came close to him and a kid inside the cart said to him,
「あの アブ が、ほしい よう」
“I want that horsefly.”
「ああ、いいとも」
“Sure. Here you are.”
わかもの が こども に アブ を むすんだ わらしべ を あげる と、けらい の もの が おれい に ミカン を みっつ くれました。
As he gave the straw with a horsefly to the kid, the retainer gave him three oranges in return.
「わらしべ が、ミカン に なったな」
“A straw became three oranges.”
また あるいて いる と、みちばた で おんなのひと が、のど が かわいた と いって くるしんで います。
He began walking again, and he found a woman on the road suffering from thirst.
「さあ、みず の かわり に、この ミカン を どうぞ」
“Here, take this oranges instead of water.”
おんなのひと は ミカン を たべて、げんき に なりました。
The woman recovered after she ate those oranges.
そして おれい にと、うつくしい ぬの を くれました。
She gave him a beautiful cloth in return.
「こんど は、ミカン が ぬの に なったな」
“This time, three oranges became a cloth.”
わかもの が その ぬの を もって あるいて いると、ウマ が たおれて こまって いる おとこのひと が いました。
As he was walking with the cloth, he found a man having a trouble over his sick horse.
「どうしました?」
“What’s the matter?”
「ウマ が びょうき で たおれて しまった のです。
“My horse was down for his sickness.
まち に いって ぬの と こうかん する よてい だった のに。
I was going to go to a town to exchange this horse for a cloth.
きょうじゅう に ぬの を て に いれない と、こまる の です」
I will be in trouble if I don’t get a cloth today.”
「では、この ぬの と ウマ を こうかん して あげましょうか?」
“Would you like to exchange this cloth for your horse?”
わかもの が いう と、おとこのひと は おおよろこび で ぬの を もって かえりました。
When he suggested, the man took the cloth back with delight.
わかもの が ウマ に みず を やったり からだ を さすったり すると、ウマ は たちまち げんき に なりました。
After he took care of the horse watering and rubbing the body, the horse got well soon.
よく みる と、たいへん りっぱ な ウマ です。
Looking closely, it was a quite fine horse.
「こんど は ぬの が、ウマ に なったな」
“Now a cloth became a horse.”
その ウマ を つれて、また わかもの が あるいて いると、こんど は ひっこし を している いえ が ありました。
As he was walking with the horse, he found a house taking place a move.
そして そこ の しゅじん が、わかもの の りっぱ な ウマ を みて いいました。
When the master of the house saw his fine horse, he said to him,
「きゅう に たび に でる こと に なって ウマ が ひつよう なの じゃが、
“I have to go on a trip all of a sudden and I need a horse.
その ウマ を わし の いえ や はたけ と こうかん して もらえない かね」
Would you possibly exchange your horse for my house and field?”
わかもの は りっぱ な いえ と ひろい はたけ を もらって、おおがねもち に なりました。
The young man received a nice house and a large field, and became rich after all.
いっぽん の わらしべ から おおがねもち に なった ので、みんな は この わかもの を 『わらしべちょうじゃ』と よびました。
Because one straw made him a very rich man, people called him “the straw millionaire.”
おしまい
The end
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