ふくむすめどうわしゅう > がいこくご (にほんご) > えどのこばなし
きいて おいた
(えど こばなし)
にほんご ←→ にほんご & えいご ←→ えいご
にわ の うめのき に、ことし、はじめて、うぐいす が とんできて、よいこえ で ないたのを きいた おとこ が、
じまんがお で、となり の いえ に やってきて いいました。
「いま、にわで、ことし いちばん の うぐいす の こえ を ききやした」
すると、となり の おとこ は、
「おまえ の ところ は、おそい なあ。おれん ところ なんざあ、きのう も、おととい も ないてらあ」
それ を きいていた、むこうどなり の おとこ は、
「それ は おそい。しがつ に はいって きいたんでは、おそい。おれ なんざあ、せんげつ の すえ に きいたぜ」
そこへ、まけずぎらい の よこちょう の いんきょ が とおりかかり、
「なに? せんげつ だと? おそい、おそい」
「ほう、さすがは、ごいんきょ。で、ごいんきょ は、いつですかい?」
すると ごいんきょ は、じまんげ に。
「きいて おどろけ。わし なんか、きょねん の はる に、きいて おいたわ」
おしまい
|