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ふくむすめどうわしゅう(Hukumusume fairy tale collection) > がいこくご(Foreign language)
>えどのこばなし(Short stories of Edo)
あるいて いく
Walk On My Own
(えど こばなし)
(Short stories of Edo)
ほんやく(Translation) ちいさな翻訳屋さん
にほんご(Japanese) ←→ にほんご(Japanese) & えいご(English) ←→ えいご(English)
むかしむかし、たいへん けちんぼう な おやじ が おりました。
Long ago, there lived a very stingy father.
この おやじ が びょうき に なり、いよいよ、いのち が あぶない と いう とき、こどもたち を まくらもと に よびよせ、
When he became ill and was almost dying, he gathered his children to his bed.
「おまえたち に いって おく が、わし は おてら の きふ も たくさん した のに、いまだ に ごくらくから は、なん の おとさた も ない。
“Let me tell you this in advance. Even though I’ve donated lots of money to temples, I still haven’t heard from the heaven.
わし が しんだ から と いって、これ いじょう、むだ な かね を つかって は ならぬ。
Do not waste any more money even when I die.
かならず、かね の かからない そうしき を するんだぞ。
Make sure to hold a funeral that doesn’t cost too much.
よいな」
Understood?”
と、みんな に ねん を おしました。
He emphasized so to everyone.
こどもたち は、
The children said,
「それでは、ゆいごんどおり に いたします が、かんおけ は、こし(→かんおけ を はこぶ、せんよう の みこし)に だしましょうか?」
“We’ll do as you wish then, but do you want us to transport your coffin on a Koshi (a special carrier used to transport a coffin)?”
と、いう と、おやじ は、
The father said,
「いや、それ は かね が かかり すぎる」
“No, that costs too much.”
「では、ぎっしゃ で、はこびましょうか?」
“How about an oxcart?”
「それも、かね が かかる」
“That’s still costly.”
「それでは、ふたりぐらい に、かつがせましょうか?」
“How about having two men carry it?”
「いや、それ では、ふたり も やとわねば ならぬ。かね が かかる から だめ」
“No, you would need to hire two men for that. That’s costly.”
「では、いったい、どうしましょう?」
“What should we do then?”
すると、おやじ は、
Then the father exclaimed,
「えい、めんどう な。
“What a bother!
しんだら、おれ が あるいて いこう」
I’ll walk on my own when I die.”
おしまい
The end
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