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カメ と イノシシ
(にほんのむかしばなし)
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むかしむかし、カメ は とても あし が ながくて せ の たかい どうぶつ でした。
あるひ の こと、けものたち が あつまって ちからくらべ を はじめました。
そのころ、ちから が いちばん つよかった のは イノシシ です。
だから イノシシ は いつも おおいばり で、ちからくらべ の ばしょ に くると、
「エヘン、エヘン」
と、えらそう に していました。
さあ、これ を みて くやしくなった カメ は、じぶん も イノシシ の まね を して、
「エヘン、エヘン」
と、やりました。
これ を きく と、イノシシ は ますます おおきな こえ を だして、
「エヘッン! エヘッン!」
と、やりました。
すると、カメ も まけじ と、
「エッへーン! エッヘーン!」
イノシシ も まけじ と、
「エッヘーン!!! エッヘーン!!!」
ふたり は にらみあいました が、カメ が いいました。
「イノシシくん、ちょっと たずねるが」
「なんだい」
イノシシ が、ながい くび を カメ に むけました。
そのころ の イノシシ は いま と ちがって、とても くび が ながい どうぶつ だったのです。
「きみ は、すこし ばかり ちから が あるのが じまん なんだそうだね。
・・・まあ、ぼく には かなわない だろうけど」
カメ が いう と、おこった イノシシ が、
「なんだとー! ふみつぶして やる!」
と、カメ を こうら の うえ から おさえつけました。
おさえつけられた カメ も あし を ふんばって がんばって いたのですが、イノシシ の ちから が よほど つよかった のか、
カメ の あし が ギュギュギュー と、だんだん みじかく なって いったのです。
おまけ に かたい カメ の こうら も メシメシメシー と、ヒビだらけ に なって しまいました。
それ で カメ の あし は、あの ふんばった ような みじかい あし に なってしまい、
かたい こうら も ヒビだらけ に なって しまった の です。
「へへーん。ざまあみろ!」
かった イノシシ は、うれしさ の あまり いきおいよく はしりだしました。
でも、よそみ を していて まえ に あった おおいわ に はげしく あたま を ぶつけて しまい、
ギューー と、ながかった くび が ちぢんで しまいました。
それ で イノシシ の くび は、いま の よう に みじかく なって しまった の です。
おしまい
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