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スズメ が おこめ を たべる りゆう
(にほんのむかしばなし) (千葉県)
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むかしむかし、いしどうじ と いう おてら の におうさま が もん の まえ に たっていると、
いちわ の カリ が とんできて いいました。
「たいへん、たいへん! におうさま、ことりたち の おや が びょうき に なって しまいました!」
「なんだって! では すぐに、こども の ことりたち に しらせよ!」
そして、しらせ を うけた スズメ の こども は、
「それ は たいへんだ!」
と、あわてて おや の ところ へ とんで かえって おや の かんびょう を しました。
おかげ で おや の びょうき は よくなり、おや は しななくて すんだのです。
ところ が しらせ を うけた ツバメ は、
「すぐ に かえってこい と いわれても、こんな かっこう ではね」
と、じぶん の みなり を き に して けしょう に じかん を かけた ため、
おや の びょうき は わるくなって おや は しんで しまいました。
そして おなじ よう に しらせ を うけた コウモリ は、
「いま、あそんでいる ところ だから」
と、おや の ところ へ かえろうとも しなかった の です。
さて、そのこと を しった におうさま は、
「おやこうこう な スズメ は、とても かんしん だ。これから は、おいしいもの を たべて くらす よう に」
と、にんげん と おなじ よう に おこめ を たべる こと を ゆるした の です。
しかし、おくれて しまった ツバメたち には、
「おや の いちだいじ に おくれる とは けしからん」
と、スズメ の よう に おこめ を たべる こと は ゆるさず、
いね が みのる ころ に なる と とおい くに へ いく ように と めいれい したのです。
そして、あそびほうけて かえろう とも しなかった コウモリ には、
「おまえ の ような やつ は、かお も みたくない!
いっしょう くらい ところ で せいかつ していろ!」
と、ひるま は くらい どうくつ に かくれて、
よる に なって から こっそり そと へでる ように と めじた の です。
おしまい
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