きょうの江戸小話
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2月22日の小話

外からエヘンエヘン

外からエヘンエヘン

 むかし、家の便所(べんじょ→トイレ)は、たいてい外にあったものでした。
 これは、そのころのお話です。
 ある男が、きゅうに便所に入りたくなり、いそぎ足で便所へかけつけますと、中から「エヘン、エヘン」と、せきばらいがします。
 だれかが便所を使っておりますので、しかたなく、となりの家の便所をかりようと、いってみますと、この便所にもだれかが入っているとみえて、中から「エヘン、エヘン」と、せきばらいがします。
 男はもう、がまんができなくなり、便所の前で大便(だいべん→ウンコ)をたれていますと、便所の中のひとが用をすませて、出てこようとしております。
 男はあわてて、外から便所の戸をおさえ、いそいで、「エヘン、エヘン」と、せきばらいをしました。

おしまい

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