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亜姫のイソップ童話より

 びんぼうな人が、病気にかかって死にそうになりました。
 それで神さまに、
「神さま、どうかわたしの命を助けて下さい。助けて下さったら、百頭のウシをささげものにします」
と、おいのりしました。
 神さまはこの男をためそうと思って、さっそく病気をなおしてやりました。
 男は元気になりました。
 しかしびんぼうですから、百頭のウシなど、はじめから持っていないのです。
 そこで男はロウでウシを百頭つくって、祭壇にささげました。
 そして、
「神さま、どうぞ約束のウシをおうけとり下さい」
と、いいました。
(たしかに、百頭のウシだ。しかし・・・)
 神さまは、この男のインチキに対してしかえしをしようと考えました。
 それで、この男に夢を見させて、
「海辺へ行きなさい。そうすれば、千ドラクマのお金が見つかるだろう」
と、おしえてやりました。
 男は飛び上がらんばかりによろこんで、さっそく浜辺にかけつけました。
 するとそこには海賊たちがいて、たちまち男をつかまえて遠くへ連れ去り、売り飛ばしてしまいました。
 その時、たしかにこの男は、千ドラクマのお金を見ることはできました。

 このお話しは、うそつきのいましめです。

おしまい

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