福娘童話集 > お話きかせてね お話し きかせてね <日本昔話朗読> 福娘童話集
福娘童話集の朗読
お話し きかせてね

声優、アナウンサーが、
福娘童話集を朗読
広 告
 


福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話

ワシのまねをしたカラス

ワシのまねをしたカラス

♪音声配信
download
亜姫の朗読☆ イソップ童話より

 むかしむかし、一羽のワシが狩りをしていました。
 ワシは高い岩の上から、さーっと舞い降りたかと思うと、子ヒツジをするどい爪でがっちりとつかみ、あっという間に連れ去ってしまいました。
「かっこいいなぁ」
 そのワシの様子を、一羽のカラスがうっとり見ていました。
「ぼくもあんなふうに狩りをするんだ。せこせこと木の実をつつくなんて、もうやめた」
 カラスはさっそく、ワシのまねをしました。
 つばさを広げ、ビュッと、大きな羽の音を立ててえものをねらいました。
「どうせなら、ワシがつかまえたのより大きなヒツジをつかまえてやろう。あんなふうにガシッと深く爪を立ててれば、ヒツジなんかかるいもんさ」
 カラスはヒツジの群の中で、一番よく太っているヒツジの背中に飛びつきました。
 しかし、ヒツジは重すぎて、カラスにはとても持ち上げられません。
「しかたがない、子ヒツジでがまんするか」
 カラスは、飛び上がろうとしました。
 でも、いくら力一杯羽ばたいても、爪がヒツジの巻き毛にからまって、うごくことができません。
 バタバタともがいているうちに、とうとうカラスはヒツジ飼いの男につかまえってしまい、羽を切られてしまいました。
 さっそく、ヒツジ飼いの子どもたちが、この様子を見にあつまってきました。
 一人の子どもがたずねました。
「お父さん、この鳥はなんていう鳥なの?」
 するとヒツジ飼いは、笑いながら答えました。
「お父さんは、こいつはどう見てもカラスだと思うんだ。でもこいつは、自分のことをワシだと思っているみたいだね」

 実力もないのに、人のまねをしようとしても、決してかんたんにはうまくいきません。
 そればかりか、このカラスのように、みんなに笑われてしまうと言うお話しでした。

おしまい

ページを戻る

お話しの移動

・ 福娘童話集
・ お話しきかせてね


・  1話  〜  10話
・ 11話  〜  20話
・ 21話  〜  30話
・ 31話  〜  40話
・ 41話  〜  50話
・ 51話  〜  60話
・ 61話  〜  70話
・ 71話  〜  80話
・ 81話  〜  90話
・ 91話  〜 100話

101話  〜 110話
111話  〜 120話

121話 〜 130話
131話 〜 140話
141話 〜 150話
151話 〜 160話
161話 〜 170話
171話 〜 180話
181話 〜 190話
191話 〜 200話

201話 〜 210話
211話 〜 220話
221話 〜 230話
231話 〜 240話
241話 〜 250話
251話 〜 260話
261話 〜 270話
271話 〜 280話
281話 〜 290話
291話 〜 300話

301話 〜 310話
311話 〜 320話
321話 〜 330話
331話 〜 340話
341話 〜 350話
351話 〜 360話


福娘の姉妹サイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
女の子応援サイト さくら
おまじない・誕生日占いなど
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診