福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話
お母さんカニと子どもカニ
砂浜を、子どものカニが歩いていました。
すると、子どものカニの歩き方を見ていたお母さんガニがいいました。
「おまえはどうして、よこへよこへとヒョコヒョコ歩くの? まっすぐ前へに、すっすっすっと歩いてごらん」
子どものカニはいいました。
「じゃあ、お母さんがまっすぐ前へ歩いて見せてよ。すっすっすって、お手本を見せて」
「いいですよ。よく見てなさい」
お母さんガニがそういうと、「すっすっすっ」といいながら歩き出しました。
けれど、「すっすっすっ」と口でいっているだけで、お母さんガニは子どものカニと同じように、ヒョコヒョコと横へ歩いていました。
人を注意するには、まず自分が正しいくできることが大切です。
自分ができないことを、人に注意するのはやめましょう。
※本当はザリガニのお話しですが、わかりやすいように、カニに変更しました。
おしまい
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