福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話
年をとった馬
年を取った馬が、粉屋のうすを引く為に売られました。
うすを回す棒につながれて、ぐるぐる回りながら馬は悲しい声でうめきました。
「むかしは競馬場(けいばじょう)をさっそうと回ったわしが、同じ回ると言ったって、やれやれ、何という回り方をする様になった事か。落ちぶれたものだなあ」
若い時に活躍した人ほど、年を取ってから若い時はどうだったと、ぐちをこぼしますが、もう若い頃に戻れないのですから、なげいていても仕方ありません。
おしまい
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