福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話
泥棒とニワトリ
泥棒が、ある家に忍び込みました。
一羽のニワトリの他は、何にも見つかりません。
仕方がないので、泥棒はニワトリだけを盗んで引き上げました。
ニワトリは、しめ殺されそうになったので、
「お願いです。ぼくを殺さないで下さい。だってぼくは、人間たちが仕事に遅れないように、暗いうちから時を作って、目を覚まさせてあげる役に立つ鳥なのですもの」
「だから、余計にお前を殺さなくてはならないんだ。お前が人の目を覚まさせるのが、おれたちの仕事の邪魔になるんだからな」
良い人の役に立つ事が悪い人を困らせるという事を、このお話はしめしています。
おしまい
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