福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話
馬と馬丁
馬のせわをする人が、馬のエサにするムギをぬすんで、売ってお金をもうけました。
そのかわりに、馬をなでたり、さすったり、ブラシをかけてやったり、一日中、だいじにしてやりました。
すると、馬がいいました。
「わたしをりっぱな馬にしたいのなら、なでたりさすったりするよりも、わたしたちのエサのムギを、二度と売らないでくださいな」
欲の深い人は親切そうなふりをしながら、その人たちが生きるために一番必要なものまで、まきあげてしまいます。
おしまい
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