福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話
キツネとワニ
キツネとワニが、めいめい自分の方がりっぱな家がらだとじまんして、いいあらそっていました。
ワニは、先祖にたくさんえらいワニがいたと、さんざんじまんばなしをして、しまいに、
「なにしろ、うちの先祖はスポーツ関係のえらい役人でしたからね。はっ、はっ、はっ」
と、いいました。
それを聞いたキツネは、
「わざわざおっしゃるまでもありません。あなたのそのごわごわした肌を見れば、むかしから体操ばかりやっていたことがよくわかりますから。あなたのそのみじかい手足を見れば、さぞ、走りが早かったことがよくわかりますから」
「・・・」
このお話しは、うそつきは事実をしめされると、ぐうの音も出なくなるということをおしえています。
おしまい
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