福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 1月のイソップ童話 > ウサギとカメ
1月7日のイソップ童話
ウサギとカメ
♪音声配信
亜姫のイソップ童話より
カメの足がおそいのを、ウサギがバカにして笑いました。
「あなたは足がはやくても、わたしのほうが勝ちますよ」
と、カメがいいました。
するとウサギは、
「そんなこといったって□先だけだ。では競争しよう。そうすればわかる」
と、いい、
「だれが場所をきめて、勝ったものにほうびを出すのですか」
と、カメはいいました。
「キツネが公平でりこうだから、あれにたのもう」
と、ウサギはいいました。
そこでキツネが、競争をはじめる合図をしました。
たちまち、あしのはやいウサギがカメをひきはなしました。
しかしカメはあきらめずに、休まずあるきつづけました。
ウサギは足がはやいと思って安心しているものですから、とちゅうで大きな木を見つけると、その木かげでひと休みしました。
それからしばらくして、ウサギはおきあがりました。
「あれ、すこしねむってしまったか。まあいい、どうせカメはまだ後ろにいるはず」
ウサギは大きくのびをすると、そのままゴールにむかいました。
「よし、もうすぐゴールだ。・・・あれ?」
自分がかったと思っていたのに、なんとカメが先にゴールしていたのです。
さいのうはあっても、いいかげんにやっていて、だめになる人はたくさんいます。
また、さいのうはなくても、まじめでしんぼう強い人は、さいのうがある人に勝つこともあるのです。
おしまい