眠れないときのお薬童話 福娘童話集
 


福娘童話集 > お薬童話 > 眠れない時のお薬童話

源治のタヌキ石

源治のタヌキ石
三重県の民話三重県情報

 むかしむかし、百姓(ひゃくしょう)の源治(げんじ)の庭に、大きな石がありました。
 この石は大変重たいので、二、三人で力を合わせないとビクともしませんが、時には一人でも軽々と運べるという、不思議な石です。
 ある日の事、源治がこの石の上に腰をかけてひと休みしていると、その石がしゃべったのです。
「源(げん)さん、源さん、わしをこの庭にいつまでも置いておくれよ」
 それを聞いた源治は、気味がわるくなって
(こんなうす気味わるい石は河原(かわら)にでもほおってやるか、それともどこかの石と交換(こうかん)してもらおうか)
と、考えました。
 源治はとなり村の石屋(いしや)の岩八(いわはち)のところへ行って、
「岩八さん、わしの家の庭に大きな石があるが、引きとってくれんかね?」
と、いいました。
 岩八はすぐに、源治の家に行きその石を見に来ました。
「おや、一人で来たのかい? この石はとても一人や二人で持てませんよ」
と、源治がいいますと、岩八は
「どれどれ」
と、ためしに押してみると、石は簡単に動きました。
「見かけによらず軽い石だな。こんな石なら、わし一人でも大丈夫だ」
と、いって持ち上げようとすると、今度はビクともしません。
 それで三人の石屋を連れて来て、運んで行くことにしました。
「今度はもっと美しい石をかわりに持って来るから、楽しみにな」
と、いって岩八は帰って行こうとすると、その石が、
「源治の庭へ帰してくれ!」
と、大声でさけんだのです。
「ウヒャー! 石がしゃべった!」
 岩八はおどろいて、石をもとのところへ運び返したという事です。

おしまい

前のページへ戻る

子どもの病気相談所
トップページへ
病気の検索
WEB問診
カテゴリー別
あいうえお順
キーワード検索
お役立ち情報
緊急対応マニュアル
家庭のツボ療法
病気を改善 料理薬
病気を改善 お薬童話
予防接種の豆知識
安全な市販薬
夏の虫さされ特集
よくある質問Q&A
無料の電話相談リンク
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識