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10月21日の日本の昔話
ムカデの医者むかえ
蜈蚣蟲去請醫生
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
むかしむかし、虫たちが一軒の家で、仲良くいっしょにくらしていました。
頭擺頭擺,有一堆蟲仔感情當好,戴一隻竇肚共下過日仔。
ある日の事、カブトムシが急に苦しみ出しました。
有一日,雞油蛄忽然間試著當艱苦。
「うーん、いたい、いたいよう」
「m11,痛,恁痛。」
「カブトムシくん、どうしたんだ!どこがいたいんだい?!」
「雞油蛄,仰般,哪位會痛係無?」
虫たちは心配そうに、カブトムシの周りに集まりました。
該兜蟲仔愁勞博激,擠在雞油蛄脣頭。
「とにかく、はやく医者を呼んで来ないと」
「總講無煞煞喊醫生來做毋得。」
「でも、だれが一番、足が速いんだろう」
「無該,麼儕个腳走較遽?」
すると、年寄りのカナブンが言いました。
老金蛄仔講:
「そりゃあ、ムカデだろう。なにしろ足が、百本もあるんだから」
「該怕愛蜈蚣蟲,無渠仰有一百支腳呢?」
「よし分かった。ぼくにまかせろ!」
「好,知了!交分𠊎!」
ムカデはすぐに、げんかんに向かいました。
蜈蚣蟲黏時走向大門玄關該片析。
それからしばらくしましたが、ムカデはなかなか帰ってきません。
過忒一站仔,無看著蜈蚣蟲个魂影。
「おそいなあ、どうしたんだろう」
「還慢哦,搣麼个呢?」
「足が多いから、足がはやいはずなのに」
「腳恁多話著走較遽,顛倒,」
だれか、ようすを見て来いよ」
「麼人去看仰會恁樣形?」
そこでバッタとカミキリムシが、ようすを見に行くことになりました。
所以草蜢摎山牛牯斯去看。
二匹がげんかんに行くと、ちょうどムカデがわらじをはいているところでした。
二尾行到大門玄關,看著蜈蚣蟲當當著鞋。
「ムカデくん、やっと帰ってきたんだね。それで、医者は?」
「蜈蚣蟲,堵堵轉到來係無?該醫生呢?」
するとムカデは、首を横に振りながら言いました。
蜈蚣蟲頭那搖阿搖講:
「ちがうよ、ぼくの足は百本あるから、わらじをはくのに時間がかかるんだ。まだ半分しか、はいていないんだ」
「毋係哪,𠊎有一百支腳,著鞋就愛完晝邊,正著好一半定定。」
おしまい
煞咧
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