福娘童話集 > 日本民間故事 > 091-120 
      第 95話 
         (日本民間故事 095) 
          
         
お坊さんに手を貸した男 (健全普通話版) 
      借和尚一臂之力 
       
      ・日本語 ・日本語&中国語 
      
      むかしむかし、江戸(えど→東京都)に、右筆(ゆうひつ)をつとめる男が住んでいました。 
        在很久很久以前、於江戶就有著一名男子是專門在處理有關著右筆相關的事務。 
         
      右筆とは、殿さまにつかえて字を書く仕事で、今でいえば書記の様なものです。 
      右筆呢、就相當於是為大王處理文字方面事務的一個文官的御史、放眼在今天差不多也就是可以說是處理文書公文的一個職位吧。 
       
      ある朝、この男が家の門を出ると、一人の坊さんに出会いました。 
      然後就是有一天早上呢、該男子他就出門、出了門之後呢這就有遇上了一名和尚。 
       
      坊さんは、男のそばへ寄って来ると言いました。 
      和尚呀、他是靠近又靠近了男子後這樣子的對其說道了。 
       
      「ぶしつけな願いじゃが、あなたの手をしばらく貸していただけませぬか。これから書の会に出ねばなりませぬのでな」 
      聽聞閣下高名、和尚這其實就是有著一個不情之請呢、拜託閣下是能否借手一用、助我個一臂之力讓我就是說出席一個書法大會幫我渡過了這一個難關呀。 
       
      書の会とは、おたがいに字を書いて見せ合う集まりです。 
      書法大會呢、就是一個交流大家寫字的一個心得、互相切磋較量各自技藝的一個大會呢。 
       
      「手を貸すとは、どの様な事ですかな?」 
      說是要借借我的手成就你一臂之力、那麼這個借具體它是一個怎麼樣的幫法呀? 
       
      「いや、別になんという事もござりませぬ。ほんのしばらく、あなたの手をお貸しいただければよろしいので」 
      不不不、就簡單又簡單的很、都不要閣下具體怎麼樣的去幫、只要是閣下說自己願意效勞、同意把手借給我這一陣、那這事就已經成了。 
       
      男は変に思いましたが、相手はお坊さんなので、 
      男子覺得這事聽起來怎麼就是有點不對、怪怪的很蹊蹺呀、但看對方又是一名和尚吧。 
       
      「まあ、いいでしょう」 
      行、我答應你、那你也就自己看著辦吧。 
       
      と、答えてしまいました。 
      給出了是這樣的一個承諾。 
       
      ところがその日から、男は紙を前にするとまったく手が動かなくなったのです。 
      可結果也就是自從男子是這天答應了和尚後呀、自己有了需要就趴在了桌子前面準備寫字時、發現自己手咋回事是完全動不了了呀。 
       
      男は困り果てて、 
      男子這下蹦不住了呀。 
       
      「字のかけぬ右筆など、何の役にも立たぬ」 
      天啦、我不能寫字了、手廢掉的文官還是能繼續起到個甚麼作用呀。 
       
      と、仕事をやめる事まで考えました。 
      男子都已經是考慮到了辭官之事。 
       
      ところが三日目のタ方、男の家に、あのお坊さんがやって来たのです。 
      可就是一個三天後的黃昏吧、於男子的家中、之前有拜訪過的男子的那名和尚他是又來了。 
       
      「ご不自由をおかけしましたが、あなたさまのおかげで命拾いをしました。ありがとうございました」 
      抱歉抱歉、這幾天看來讓你是深感不自在咯、可拜你所賜我是真的撿回了一條老命呀、萬分感激感激不盡呀。 
       
      お坊さんはそう言うと、何かを書いた紙を取り出しました。 
      和尚這樣說道的同時又是自懷中取了張寫有甚麼的紙張。 
       
      「大したお礼もできぬが、これは火を防ぐ力を持っております。もしお近くで火事がありましても、これがありますと、もらい火はまぬがれまする」 
      雖說也不算是一份甚麼厚禮、但就這份心意和尚務必還是希望閣下就是要收下呀、此物能可具有遇火不燃之力、若是方圓之內有甚麼地方不幸是遭遇了火勢、有它在、定也就是能是保住房屋安康呀。 
       
      お坊さんはその紙を男に差し出すと、すぐにどこかへ行ってしまいました。 
      和尚有將此紙張交與的男子之後、很快的便不知道是前往何方了。 
       
      その日から男の手は、元通りに字が書けるようになりました。 
      而也正是從這日開始、男子又是重新恢復了他那之前可以動筆寫字的能力。 
       
      男は殿さまに迷惑をかけたといって、おわびのしるしにお坊さんにもらった火難よけの紙を差し出しました。 
      因為之前發生的一系列突發事件、讓男子感覺自己是對大王有愧、所以說呀、為了彌補這個心裡面的過失、就是將和尚贈予自己的這樣一個謝禮是又呈給了大王。 
       
      「ほう。火難よけとはありがたい」 
      哎呀、若是真能遇火不燃那就可讓我撿到了個大寶貝了呀。 
       
      殿さまはその紙を掛け軸職人に出して立派な掛け軸にすると、いつも床の間にかけていました。 
      大王沒有一絲懷疑的、將其是奉為了珍寶、特意的又命工匠是把這幅紙上的墨寶給框了起來掛在自己的床間珍藏。 
       
      それから間もなく屋敷の近くで何度も火事がありましたが、この屋敷だけはいつも無事でした。 
      在這之後確實就跟開玩笑一般的、大王的屋子周圍確實都是經歷過了數次的失火、但就沒有一次火勢是蔓延到了有掛著墨寶的這個房間。 
       
      殿さまは、大喜びです。 
      見真如此靈驗、大王他是開心的笑了呀。 
       
      そして万が一にも盗まれては大変と、火難よけの掛け軸を土蔵(どぞう)の中へ大事にしまっていました。 
      可又心想、這好寶貝若是萬一給賊頭偷去、所以說這幅掛軸就又給大王是換了個新地方妥善保管了、那就是在自家的庫房土蔵之中。 
       
      ところがそれから数日後、近所でまた火事がおこりました。 
      而就是剛剛這一轉移的幾天之後吧、大王的宅子附近又是突發了巨大火事。 
       
      殿さまは急いで掛け軸を取りに行く様に命じましたが、間に合わずに屋敷は灰になってしまいました。 
      大王著急呀、命人趕快就是去救畫、可到底還是沒來得及趕到、到地後一看、屋子已經燒起來咯。 
       
      でも掛け軸がある土蔵だけが無事で、広い焼け跡の中にぽつんと残っていたそうです。 
      可就是一個大院起火、最後竟然就是掛著掛軸的那個土蔵它竟然是唯獨的安然無恙了、於四周都是焦碳的荒涼之中唯保了自身安然。 
      おしまい 
        结束 
         
        ↓ ※オタク構文版 (翻訳者の改変意訳バージョンです) ↓ 
         
        お坊さんに手を貸した男 
        借本事 
      むかしむかし、江戸(えど→東京都)に、右筆(ゆうひつ)をつとめる男が住んでいました。 
        到好久以前的江戶、這就一條抄書的傢伙。 
         
右筆とは、殿さまにつかえて字を書く仕事で、今でいえば書記の様なものです。 
抄書顧名思義就是字寫的好、處理文字方面的一條工作 
 
ある朝、この男が家の門を出ると、一人の坊さんに出会いました。 
這天抄書客出了門、撞到條和尚。 
 
坊さんは、男のそばへ寄って来ると言いました。 
「ぶしつけな願いじゃが、あなたの手をしばらく貸していただけませぬか。これから書の会に出ねばなりませぬのでな」 
和尚有事樣的對到人抄書客、就好像過認得得樣的。 
講自己這就要去參加一條書法大會、怕出了洋像、要借抄書客的本事一用。 
 
書の会とは、おたがいに字を書いて見せ合う集まりです。 
這和尚都過還有條書法同好會要參加啊、真是閒到蛋痛。 
 
「手を貸すとは、どの様な事ですかな?」 
那你是要讓我怎麼個幫法啦? 
 
「いや、別になんという事もござりませぬ。ほんのしばらく、あなたの手をお貸しいただければよろしいので」 
你甚麼力都不要出、只要授個權就可以了、讓我掛到你的名。 
 
男は変に思いましたが、相手はお坊さんなので、 
「まあ、いいでしょう」 
と、答えてしまいました。 
男的想這是條甚麼卵意思哦? 
管卵、直接稀裡糊塗的講了句好。 
 
ところがその日から、男は紙を前にするとまったく手が動かなくなったのです。 
男は困り果てて、 
這就幾日後、男的伏到案前、對到本子捏到筆發現自己寫不出字了。 
這是甚麼鬼? 
 
「字のかけぬ右筆など、何の役にも立たぬ」 
と、仕事をやめる事まで考えました。 
男的莫以為自己是得了甚麼怪病、先幫工作的事放一邊了。 
 
ところが三日目のタ方、男の家に、あのお坊さんがやって来たのです。 
這就等到三天後啦、男的屋裡之前的和尚敲門來了。 
 
「ご不自由をおかけしましたが、あなたさまのおかげで命拾いをしました。ありがとうございました」 
お坊さんはそう言うと、何かを書いた紙を取り出しました。 
講拜你一言之逽解決了我一個大忙、感謝感謝、也曉得自己跟你添麻煩了、和尚這過從懷中取出條甚麼東西。 
 
「大したお礼もできぬが、これは火を防ぐ力を持っております。もしお近くで火事がありましても、これがありますと、もらい火はまぬがれまする」 
小禮不成敬意、這東西你佩身上可以防火、而且火是遇他就避、萬一哪天有個地方出了個火勢你還可以用這條條子去救。 
 
お坊さんはその紙を男に差し出すと、すぐにどこかへ行ってしまいました。 
和尚過起抄書客的就只是一張字條、交待完、和尚也不曉得去哪裡了。 
 
その日から男の手は、元通りに字が書けるようになりました。 
和尚離開、男的發現自己又可以寫出字來了。 
 
男は殿さまに迷惑をかけたといって、おわびのしるしにお坊さんにもらった火難よけの紙を差し出しました。 
因為有事請了三天假、而當初講的理由是自己離職不作了、但這又寫得來字了、男的幫和尚過自己的字條跟自己的老闆一交、交待清楚了原委。 
 
「ほう。火難よけとはありがたい」 
還有這事?這東西還可以幫火避了啊? 
 
殿さまはその紙を掛け軸職人に出して立派な掛け軸にすると、いつも床の間にかけていました。 
老闆也不去疑、直接當了這傢伙是條寶、又請人專門來裝了條框、跟這墨寶掛屋牆上。 
 
それから間もなく屋敷の近くで何度も火事がありましたが、この屋敷だけはいつも無事でした。 
殿さまは、大喜びです。 
也不曉得是不是真有神通、這附近後面確實是起了幾次火、但卻不見一次燒到這屋裡來。 
老闆也是信以為真更加的高興了。 
 
そして万が一にも盗まれては大変と、火難よけの掛け軸を土蔵(どぞう)の中へ大事にしまっていました。 
想到這是條好東西啦、萬一有人來偷不是?還要幫他到屋裡好生收到、不掛了。 
 
ところがそれから数日後、近所でまた火事がおこりました。 
這就幾日後啦、邊上又燃起了大火。 
 
殿さまは急いで掛け軸を取りに行く様に命じましたが、間に合わずに屋敷は灰になってしまいました。 
看到火要燒過來了、老闆馬上喊人幫自己救命的傢伙取過來、但是遲啦、分分鐘就幫你屋㷋成灰了。 
 
でも掛け軸がある土蔵だけが無事で、広い焼け跡の中にぽつんと残っていたそうです。 
後面就只一條地方㫘事、過就是那條收到墨寶的地方。 
      おしまい 
          结束 
         
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