12月31日 大晦日
大晦日とは、長かった一年が終わり、一年の締めくくりとして年越しそばを食べる日です。
年越しそばは江戸中期からの習慣で、金箔職人が飛び散った金箔を練ったそば粉の固まりに引付けて集めていたため、年越しそばを残すと翌年は金運に恵まれないといいます。
この日のそばは、来る年の金運がかかっているというわけです。
また、金は鉄のように錆びたりせず、永遠に不変の物であることから、長寿への願いも込められているのです。
日本では、正月とならんで重要視される日ですが、世界では大晦日を特別としない国が多く、特にキリスト教文化の欧米ではクリスマスに埋もれてしまい、新年へのカウントダウンを開始する程度のものです。
ただ、そんな中でもオーストリアは少し特殊で、大晦日のシルベステルと呼ばれる儀式では、無事に 1 年が終わったことを祝うパーティが一晩中開かれて、新年の鐘の音とともに花火が打ち上げられます。
ほかにも、小さな鉛の塊をろうそくの炎などにかざして溶かして、冷水に落としてできた鉛の形で新たな一年を占なったり、マジパンで作ったブタやチョコレートのコインなどの縁起物を交換しあいます
マジパンとは中世以来の伝統菓子で、アーモンドの粉と砂糖をあわせて固めたもので、アーモンドもブタも、古くからヨーロッパでは大切な食糧で、アーモンドを使ったお菓子は、他のヨーロッパの国々でも祝い菓子によく使われます。
記念日アニメ
大晦日に関する昔話
(日本昔話)
かさじぞう
福娘童話集より
むかしむかしあるところに、びんぼうだけど心優しいおじいさんとおばあさんがいました。
ある年の大晦日のことです。
おじいさんとおばあさんは二人でかさを作りました。
それを町へ持って行って売り、お正月のお餅を買うつもりです。
「かさは五つもあるから、もちぐらい買えるだろう」
「おねがいしますね。それから、今夜は雪になりますから、気をつけて下さいよ」
おじいさんは五つのかさを持って出かけました。
家を出てまもなく、雪が降ってきました。
雪はだんだん激しくなったので、おじいさんはせっせと道を急ぎました。
村はずれまで来ると、お地蔵様(→詳細)が六つ並んで立っています。
お地蔵様の頭にも肩にも、雪が積もっています。
これを見たおじいさんは、そのまま通り過ぎることが出来ませんでした。
「お地蔵様。雪が降って寒かろうな。せめて、このかさをかぶってください」
おじいさんはお地蔵様に、売るつもりのかさをかぶせてやりました。
でも、お地蔵様は六つなのにかさは五つしかありません。
そこでおじいさんは自分のかさを脱いで、最後のお地蔵様にかぶせてやりました。
家へ帰ると、おばあさんがビックリして言いました。
「まあまあ、ずいぶん早かったですねぇ。それに、おじいさんのかさはどうしました?」
おじいさんは、お地蔵様のことを話してやりました。
「まあまあ、それはよいことをしましたねえ。お餅なんてなくてもいいですよ」
おばあさんはニコニコして言いました。
その夜、夜中だと言うのに、不思議な歌が聞こえてきました。
♪じいさんの家はどこだ。
♪かさのお礼を届けに来たぞ。
♪じいさんの家はどこだ。
♪かさのお礼を届けに来たぞ。
歌声はどんどん近づいて、とうとうおじいさんの家の前まで来ると、ズシーンと何かを置く音がして、そのまま消えてしまいました。
おじいさんがそっと戸を開けてみると、おじいさんのあげたかさをかぶったお地蔵様の後ろ姿が見えました。
そして家の前には、お正月用のお餅やごちそうが、山のようにおいてありました。
では、よいお年を。
おしまい
他の記念日
シンデレラデー
夜の12時までに帰らなければならないシンデレラのように、1年で一番夜の時間が気になる日であることから。
大祓
大祓は罪と穢れを祓い清める神事で、6月と12月の末日に行われます。
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