福娘童話集 > 新作の紹介 福娘童話集 きょうの新作昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
     1月25日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
中華まんの日
きょうの誕生花
プリムラ
きょうの誕生日・出来事
1938年 松本零士(漫画家)
  1月25日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
乙姫様のくれたネコ
きょうの世界昔話
ホタルとオナガザル
きょうの日本民話
もちのなる木
きょうのイソップ童話
アシとオリーブの木
きょうの江戸小話
たたかれても安心
広告
 


福娘童話集 > きょうの新作昔話 >大飯食らいは損をする

2010年 1月25日の新作昔話

大飯食らいは損をする

大飯食らいは損をする
京都府の民話京都府情報

 むかしむかし、お殿さまがかごにゆられて家来たちと散歩を楽しんでいると、一人で田んぼを耕している百姓がいました。
 百姓の名前は、『くいち朗』といいます。
 そのくいち朗に、家来の一人が尋ねました。
「これこれ、このあたりに金剛院(こんごういん)というお寺があるそうだが、どちらの方に行けばよいのだ?」
 すると男は、使っていたスキを片手で持ちあげて、
「それなら、あちらへ行きなされ」
と、スキで示しながら言ったのです。
 スキはとても重たい農機具なので、それをひょいと片手で持ち上げた百姓を見て、殿さまはびっくりです。
 そこで、家来に言いました。
「あの者に、名前を聞いてみよ。そして、どれほどの力があるか問うてみい」
 そこで家来が聞くと、
「へい。くいち郎と申します。そして力なら、そのお二人でかついでいるカゴを、一人で楽々かつげます」
 そう言ってくいち郎は両手で大きな石を持ってきて、かごの一方にくくりつけると、肩にひょいと担いでそのまま歩き出したのです。
 これには、殿さまも大喜びです。
「まことにすごい力じゃ。お前のような力持ちは、今まで見たことがないぞ。して、くいち朗、お前はどれほど飯を食うのだ?」
「そうですね。軽く三升は食べますが」
「ほう。一日に三升とはすごいのう」
「いいえ、朝、昼、晩毎に、三升食います」
「・・・・・・」
 これには、殿さまも言葉がありません。
「さてさて、力は強いが、その分、名前通りの大飯ぐらいだの」
 殿さまは、この男を家来に召し抱えようと思ったのですが、毎回それだけ食べられては、城の財政が破綻してしまいます。
「残念、残念じゃ」
 殿さまはそう言うと、城に帰って行きました。
 そして、この話を聞いた村人たちは、
「大飯食らいは損をする」
と、子どもたちに語り継いだそうです。

おしまい

ページを戻る

新作の紹介メニュー

福娘童話集

新作の紹介
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
女の子応援サイト さくら
職業紹介・誕生日占い・おまじないなど
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識