福娘童話集 > 新作の紹介 福娘童話集 きょうの新作昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
     6月15日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
暑中見舞いの日
きょうの誕生花
たちあおい
きょうの誕生日・出来事
1937年 伊東四朗(タレント)
  6月15日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
ネズミ経
きょうの世界昔話
ハメルンの笛吹
きょうの日本民話
子守り娘のお伊勢参り
きょうのイソップ童話
アリとコガネ厶シ
きょうの江戸小話
おしょうの約束
広告
 


福娘童話集 > きょうの新作昔話 > 大根川 弘法大師話

2011年 6月15日の新作昔話

大根川

大根川
宮崎県に伝わる弘法大師話 → 宮崎県について

 むかしむかし、旅の途中の弘法大師がお腹を空かせていると、川で女の人が大根を洗っていました。
 とてもみずみずしく、おいしそうな大根です。
 大師はていねいに頭を下げると、女の人にお願いしました。
「すみません。長旅で、腹を空かせております。どうかその大根を、一本めぐんで頂けないでしょうか?」
 すると女の人は、みすぼらしい大師を見て鼻で笑うと、
「はん。こじき坊主が」
と、わざと洗っていない、土のついた小さな大根を大師に投げ渡したのです。
「・・・・・・」
 大師がとまどっていると、女の人は冷たく言いました。
「その大根は、土がついたまま食べるんだよ。いらないのなら、さっさと消えな」
「・・・・・・」
 大師は無言で頭を下げると、その大根を拾わずに、そのままどこかへ行ってしまいました。
「あはははは。こじき坊主にも、少しは意地があるんだね」
 その後姿にアカンベーをした女の人は、再び大根を洗おうと川の方を向いたのですが、不思議な事にさっきまで流れていた川の水が一滴もなかったのです。
「そんな、どうして?」
 びっくりした女の人が、ふと足下を見てみると、足下に一枚の紙切れが落ちていました。
 拾い上げてみると、そこにはこう書かれてありました。
《土のついた大根をそのまま食べるのなら、洗う水はいらぬだろう。空海(くうかい→弘法大師の名前)》

 それ以来、この川の水は大根がとれる頃になると干上がったので、人々はこの川を『大根川』と呼ぶようになったそうです。

おしまい

ページを戻る

新作の紹介メニュー

福娘童話集

新作の紹介
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
女の子応援サイト さくら
職業紹介・誕生日占い・おまじないなど
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識