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12月1日のイソップ童話
キツネとカラス
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「佐倉サニャ」 Sakura Sagna's VODs
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投稿者 : 神栖星花研究所 「神栖星花研究所」
カラスが一切れの肉をくわえて、木の枝に止まっていました。
キツネがそれを見て、肉を自分の物にしたいと考えました。
「カラスさん、あなたは実に姿が良くて立派ですね。
本当に美しい。
鳥の王さまになれるのは、あなたの他にはまずいません。
きっと、歌声も綺麗なんでしょうね。
どうか、歌声を聞かせてくれませんか?
もし歌声も綺麗なら、間違いなしに鳥の王さまですよ」
お世辞を言われたカラスは、良い声を聞かせてやろうと、
「カァー、カァー」
と、泣いてみせました。
肉をくわえたまま口を開けたので、くわえていた肉が下にいたキツネの前にポトンと落ちてしまいました。
キツネはすぐに肉に飛びつき、こう言いました。
「やれやれ、頭さえ良ければ、本当に鳥の王さまになれたかもしれないのにね」
このお話しは、おだてに乗りやすく、考えの浅い人に聞かせる話です。
おしまい
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