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福娘童話集 > 百物語 > 八月
8月27日の百物語
(8月27日的日本鬼故事)
へっつい幽霊
灶幽靈
・日本語 ・日本語&中国語
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「櫻井園子」 櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》
むかしは、どこの家の台所にも、土で出来た『へっつい』という道具がありました。
以前大家屋裡廚房的灶台都是用泥巴敷成的。
簡単に言えば、かまどの事です。
これがないと、ご飯が炊けません。
灶台就是屋裡面煮飯的傢伙、覓(沒)得就煮不了飯了。
ある町に、威勢の良い大工がいました。
有條街上就有條聲音好大的工人師傅。
この大工の家のへっついが壊れてしまいましたが、新しいへっついを買うほどのお金がありません。
他屋的灶這就爛了、但是又覓錢換新的。
そこで大工は、古道具屋へ出かけました。
這就去邏個二手的、到舊物店訪一哈。
「親父、へっついの掘り出し物はねえか?」
老闆、你這裡有好點的灶吧。
「へい、ございますとも。これなど、いかがでしょうか。お安くしておきますよ」
我幫你邏啊、你看這個可以吧、便宜。
「いくらだい?」
好多?
値段を聞くと思ったよりも安かったので、大工は喜んで、そのへっついを買って台所にすえつけました。
一打聽完好便宜、工人跟到就幫灶搬到自己廚房去了、好高興。
「これで明日の朝から、おまんまが炊けるってわけだ」
好、明天就用這條煮飯。
その夜、大工はのどが渇いて目を覚ましました。
「どれ、水でも飲むか」
晚上工人渴就起來吃水
台所に行って水がめの水をうまそうに飲んだ大工が、ふとへっついを見ると、何と青白い炎がフワフワと浮かんでいるではありませんか!
這就跑到廚房的水缸哪裡、咕嚕咕嚕的吃、這就看自己剛換的灶、上面這不就正飄到青白的鬼火啊。
「ややっ! 鬼火だ!」
我日!鬼火!
鬼火とは、幽霊が出て来る時に現れる炎だと言われています。
一般有鬼火就說明鬼就要來了、鬼火就是專門飄到鬼旁邊的。
「こいつは、とんでもないへっついを買っちまったもんだ」
我這是買了條甚麼好灶。
大工が恐々鬼火をながめていると、今度はへっついから、すすで汚れた男の腕が一本、にゅーーっと出て来ました。
工人就對到鬼火認、這次裡面又有條好派螚(蛆卵黑的)的手出來了、這就像條蛇樣的往上面躬(鑽)
「うわぁー! やっぱり幽霊が出やがった!」
還真幫我叫條鬼出來、我日你個好傢伙!
次の朝、大工は古道具屋へ、へっついを返しに行きました。
第二天一早、工人就去邏二手老闆的麻煩去了。
「おや? お客さま。そのへっついに、何か不都合でもありましたか?」
這灶出甚麼問題了啊?
「あったも何も、このへっついから幽霊が出るんだ。すぐに他のへっついと、取り替えてくれ」
你這灶有鬼出來、快跟我換條新的來。
「はあ、それは構いませんが・・・」
沒事、我幫你換條就是、怎麼港啦
「なんだい、何か言いたそうな口ぶりだな」
這條灶你好像是曉得點甚麼啊?
「いえ、あなたに買っていただいたこのへっついは、これまで何度も買われましたが、すぐに戻って来るのですよ。
覓、是這條你買回去的灶、我都賣了好多次了、又都是著退回來。
何でも夜中に鬼火が燃えたり、男の腕がにゅーーーっと出て来るとか」
然後跟我港甚麼、晚上出來鬼火又是一條鬼手。
「その通りだ! そんなへっついと承知で売るなんて、とんでもねえ奴だな! さあ、別のに取り替えるか、金を返してくれ」
就是這樣子的!你曉得這條還故意賣起我!奸商、這還能讓你繼續換爛的跟我過啊、快幫錢退起我。
古道具屋は大工にお金を返すと、こう言いました。
老闆幫錢退起工人。
「鬼火や幽霊の正体が何なのか、いっその事、へっついを叩き壊してみませんか?」
我也想曉得這鬼火到底是條甚麼東西、反正都這樣子了、那就幫灶拆了啊?
「そうだな。壊してみれば、原因がわかるかもしれねえな」
有道理、拆開看裡面有甚麼可能就曉得些甚麼了。
そこで古道具屋と大工は、二人でへっついを打ち壊しました。
這二條一起就幫灶拆了。
するとへっついの中から、小判が五枚も出てきたのです。
裡面就落出五個貝殼樣子的金幣
「へっついから小判とは、いかにも怪しいですね。では、前の持ち主を調べてみましょう」
裡面收的有大錢、有點怪、我邏哈是從哪裡收過來的。
そこで古道具屋がへっついの元の持ち主を調べると、その持ち主は、しばらく前に死んでいる事がわかりました。
這就邏灶的原主人、發現才剛死覓得好久。
「どうやら、せっかく貯めた小判を泥棒に取られない様にへっついに塗り込めたはいいが、小判を塗り込めたまま死んでしまったので、それが気にかかって幽霊となって出て来たのでしょう」
是怕錢被偷去封到灶裡面去了、這人死了還帶有掛念、這就變成鬼來護了。
「なるほど、それは確かに未練が残るな。
這那麼到確實就港的通了。
仕方ねえ、未練が残らねえ様に、この小判を使ってやるか」
那這也幫這錢用到原主人身上啦、讓他斷了牽掛。
古道具屋と大工は出て来た小判で坊さんを呼んで、死んだ男とへっついの供養をしてあげたそうです。
二條人就用這些錢請了個和尚幫人超度供養哈什麼的結束了。
おしまい
结束
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