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福娘童話集 > 百物語 > 十月
10月4日の百物語
(10月4日的日本鬼故事)
だまっとれ!
莫唏!
・日本語 ・日本語&中国語
むかしむかし、江戸(えど→東京都)の四谷(よつや)というところに、喜右衛門(きえもん)という小鳥の店をしている男がいました。
到好久以前、江戶(現東京都)一條四谷的地方、有條喊喜右衛門的鳥老闆。
喜右衛門の店には珍しい小鳥がいるというので、わざわざ遠くから買いに来るお客もあって、店はなかなかに繁盛(はんじょう)していました。
這鳥老闆有些為誰數不多的珍鳥奇鳥、就是有人看準這點、專門從好遠地方跑過來買鳥的人都有、這生意也還是過得去。
ある時、上品な身なりの侍が店にやってきました。
有天就來條華服貴客、是條武士。
「うむ、色つやもよく、元気もよい。いくらだ?」
你這條鳥也還乖、好多錢啊?
この当時、侍たちの間では、うずらを飼って自慢しあう事がはやっていたのです。
那時候覓甚麼娛樂、都是養條鳥比那個乖、武士們則是喜歡鶉。
「はい、三両二分ですが、三両にしておきましょう」
三塊二角五、便宜你算三塊。
「よろしい、買い受けよう。
だが、手元には二両しかない。
ご苦労だが麻布(あざぶ)にあるわしの屋敷へうずらを届けがてら、残りの一両を取りに来てくれないか」
好、我就要了
但我今天手頭只帶二塊錢過來
我屋就住到麻布(地名)的
這還有一塊錢你就幫鳥送來的時候取了
麻煩了啊。
「はい、いいですとも。今夜にでもお届けしましょう」
好、等稍微晚點就跟你送過來。
それを聞くと侍は喜んで、自分の屋敷の場所を教えて帰っていきました。
武士這就好高興、幫屋裡的具體位置港清楚也就過回去了。
その晩、喜右衛門はうずらのかごを持って、侍の屋敷に出かけました。
這也差不多晚上了、鳥老闆就幫鳥籠子一提、幫武士的屋子裡面去了。
思った通りの立派な屋敷で、声をかけると、すぐに昼間の侍が出てきました。
這屋子起到是好氣派、鳥老闆喊門、白天的武士是跟到就出來了。
「おう、待っていたぞ」
就等到你了。
侍はうずらのかごを受け取ると、喜右衛門を広い部屋に連れて行って言いました。
武士幫鳥籠子一接、幫鳥老闆幫條大屋子裡面一領。
「しばらくここで、待っていてくれ」
稍微等哈子我啊、馬上過來。
喜右衛門が部屋を見回してみると、天井やたたみに雨もりの跡がありました。
鳥老闆就開始打量這屋、發現不管天花板還是茣蓙都著水氣是漚(久侵)爛了。
良く見ると柱も少し傾いており、ふすまのあちこちも破れたままです。
好甚看這柱子也是根斜傢伙、拉門上面到處都是洞。
(なんだ、なんだ。
立派な屋敷と思っていたけど、中はひどいもんだな。
金玉其外、敗絮其中、我還港這屋好有錢、原來就空有條門面。
この様子では、あまり暮らしが楽じゃなさそうだ。
鳥老闆就想、估計這屋日子也不好過。
残りの代金を、ちゃんと払ってくれるんだろうか?)
不曉得這剩落來的一塊錢還拿的回來啵。
心配しながら座っていると、いつの間にか十才くらいの男の子が目の前に立っていました。
鳥老闆現在就開始擔心這事了、這一看甚麼時候來了條十把歲的小兒哦。
「ああ、びっくりした! 坊や、部屋に入る時は、声ぐらいかけるもんだよ」
我日!骸我一跳、小卵日進來都不港一聲的啊。
お客の子どもをしかるわけにもいかないので、喜右衛門はやさしく言いました。
這畢竟也是自己顧客他兒、也不能亂罵、這就算了。
ところが男の子は返事もしないで、床の間の方に行くと掛け軸をくるくると巻き上げて、ぱっと手を離しました。
這小卵日是鳥(搭理)都不鳥鳥老闆、直接走到擺設的收藏地方、就幫掛到的畫從下面卷起來卷成條筒筒、再手又一放。
(まったく、しょうがない子どもだ)
這些個小卵日哦。
喜右衛門が黙って見ていると、男の子は何度も何度も同じ事を繰り返します。
鳥老闆就看到、小卵日卷了又放放了又卷。
喜右衛門はついにがまんが出来ず、男の子に言いました。
鳥老闆忍不了了、跟小卵日港。
「いいかげんに、止めたらどうだい。そんないたずらをすると、掛け軸が痛んでしまうじゃないか」
你就莫儘撈你屋那條畫了、他都不得痛了啊。
そのとたん男の子が手を止めて、クルリと振り返って言いました。
這小卵日就幫畫一放、這又開始卷了。
「うるさい! だまっとれ! お前の知った事か!」
莫唏!批批賴賴!爹想怎麼搞就怎麼搞!
その男の子の顔には、目が一つしかありません。
這一哈幫小卵日的臉看到了、就一條大眼睛掛臉上的。
「お、お前は、一つ目小僧!」
我日!單眼鬼。
びっくりした喜右衛門は、そう言って気を失ってしまいました。
鳥老闆就過骸這麼一哈暈了
やがて部屋に戻ってきた侍は、倒れている喜右衛門をすぐに介抱して、カゴ屋をよんで喜右衛門を店まで送り届けさせました。
等武士回來、看鳥老板這樣子、馬上幫他扶起來、這又喊條轎夫幫人拉店門口去了。
店に戻った喜右衛門は、そのまま寝込んでしまいました。
鳥老闆這人一到屋、這人就是現(老)樣子一躺。
次の日、侍の屋敷から使いの男が、うずらの残りの代金を届けにきました。
第二天、武士屋那邊也是來條人幫剩落來的鳥錢結清了。
使いの男は、寝込んでいる喜右衛門に頭を下げて言いました。
鳥老闆人就到床上癱到的、帶話的這就勾(彎)到腦殼道歉。
「実はは、わたしどもの屋敷では一年に四、五回は、怪しい事が起きます。
這鬼事我屋是年年有、一年都是好幾回。
この前もご主人の部屋に頭をつるつるにした小坊主が現れて、お菓子を盗み食いしていました。
之前還有條光腦殼小卵日直接到主人屋子搞東西吃。
それを見たおかみさんが、びっくりして声をあげようとしたら、いきなり『だまっとれ!』と、言って姿を消しました。
剛好女主人還到裡面、這就過骸一跳、這就一句、莫唏!人就過不見了。
古い屋敷なもので、どうやら化け物が住みついているらしいのです。
我們這房子也有點久了
可能就召鬼。
かと言って、屋敷を建て替える金もなく、そのままがまんをしています。
但怎麼港啦、暫時也覓(沒)錢翻修、就這麼住到啦。
この事が世間にしれたら、ご主人の立場がありません。
我主人也是愛面子
どうかお願いですから、昨日の事は誰にも言わないでほしいのです」
千萬莫跟別個港這些啦、你看到就看到、這次就過算了。
それを聞いて喜右衛門は気の毒に思い、家の者以外には決してこの事を話しませんでした。
鳥老闆心裡一想也對、自己這次害病的原因除了屋裡人過問外、其他人是都覓港起過。
その後、喜右衛門は二十日ほど寝込んでいましたが、すっかり元気になったという事です。
這也就床上癱半個多月、人好了、下得床了。
おしまい
结束
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