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福娘童話集 > 百物語 > 十月
10月21日の百物語
(10月21日的日本鬼故事)
疫病神
稀爛神
・日本語 ・日本語&中国語
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「パンダ郎のちょっとだけ怖い話」 パンダ郎のちょっとだけ怖い話
むかしむかし、ある月のない暗い晩の事。
到好久以前、新月夜。
一人の漁師が浜でアミに魚がかかるのを待っていると、暗い沖の方から、
漁夫打漁到海邊、現在就等魚進網、這就蛆卵黑的海面。
♪えんや、こらさのやー
嘿咻、一二三
♪えんや、こらさのやー
嘿咻、一二三
と、たくさんの人の掛け声が聞こえてきました。
這就聽到一潽做工的到假勁條甚麼。
(はて。あの掛け声はなんじゃろう?)
這是搞甚麼大事啊?
耳をすましてみると、声はだんだん小さく、弱くなってきました。
漁夫就處起耳朵好甚聽、這聲音也就慢慢小起來、輕下去了。
「くたびれた。もうだめだ」
這真是整死條人、我是不想作了。
「島は、もうじきだ。それ、がんばれ」
這島馬上就到了、要假勁啦。
何やら大変重い物を運んで来る様子です。
聽起來是到搬到條甚麼大東西。
(なんか知らんが、助けてやらないと)
漁夫自己也是想過去幫忙搭把手
漁師は着物を脱ぐと、暗い海の中に飛び込みました。
這就衣服一解、往海面遊過去了。
そして声のする方へ泳いで行くと、運ばれて来るのは大きな流木(りゅうぼく)でした。
漁夫遊到港話的地方去、發現運的是條好大的浮木。
大勢の人が流木を、泳ぎながら押しているのです。
一群人手是邊遊邊推。
(きっと嵐にあって、難破(なんぱ)した舟の人たちだろう)
漁夫就想這肯定是出海遭難、一船人全翻了。
漁師は流木に手をかけると、一生懸命に押してやりました。
漁夫也就上去搭手了。
すると流木は思いのほかスルスルと運ばれて、島に押し上げる事が出来ました。
結果這一哈就變得好輕鬆樣的幫木頭推到島上了。
「どちらの方か、まことにかたじけない」
別個這上岸後也是答謝。
お礼の言葉に漁師がヒョイと顔をあげると、そこには人間か化け物かもわからない、ただまっ黒な物が立っていました。
漁夫這也才有空看了哈別個、烏漆麻黑的也看不清、就一坨黑、不曉得是人還是鬼。
(うひゃ! なんじゃこれは!?)
這是條甚麼!?
まっ黒い物は、どちらが前か後ろかもわかりません。
反正就是一坨黑糊糊、臉腦殼是那邊都不清楚。
「あんた方、どこからやって来たんじゃね?」
漁夫就問你們是從哪裡來?
漁師が恐る恐る聞くと、まっ黒い物が答えました。
這問的時候還有點㥬、這坨烏漆麻黑就港了。
「我々は疫病神(えきびょうがみ)でして、親方の言いつけで、この島に熱病(ねつびょう→肺炎など、高熱を出す病気の総称)を運んで来たんです」
我們稀爛神、受我們老大吩咐、要幫這條島也變得稀爛起來。
(なんと! これは、とんでもないやつらの手伝いをしてしまったわい)
這真是稀爛、漁夫就想自己是幫條甚麼帶過來了。
漁師がくやんでいると、疫病神が言いました。
漁夫這就一哈後悔了、這些個瘟神就港了。
「あんたは、親切なお人じゃ。
你人好心善。
お礼にあんたの家にだけは、熱病は持って行かん様にする。
也是為了回饋謝意、包你屋平安。
夜中に鳥が鳴き始めたら、きねでうすをコーンコーンと叩きなされ。
夜鳥啼、錘子敲粑粑、達達達。
その音のする家にだけは、熱病を持って行かんから」
我們只要聽到這條達達達、那就不得去布瘟。
そう言ったかと思うと、疫病神たちはスーッと消えてしまいました。
這一港完、瘟神就不見完了。
「こりゃ、大変だ!」
這就真是稀爛!
漁師は村長の家へ駆け込むと、さっきの出来事をすっかり話しました。
漁夫第一時間是先去邏村長、幫這事一交待。
「疫病神とは、よわった事じゃ。何とか熱病をよける方法はないじゃろうか?」
瘟神一來這絕對稀爛、有甚麼辦法可以躲過這一劫吧?
「あります、あります。はよう、村中の者を集めてくだされ」
有、快點幫所有人全部喊來。
♪ドンドンドーン、ジャンジャンジャーン
♪ドンドンドーン、ジャンジャンジャーン
鑼鼓聲
村長が集合の合図のドラやタイコを打ち鳴らすと、村中の人が集まってきました。
鑼鼓也是全村人集合的信號、這又敲又打、全村人是都來了。
漁師はさっき聞いた事を、みんな話して言いました。
漁夫又幫剛剛港起村長的話港起全村人聽。
「いいか。今夜疫病神の使いが、熱病を持って来るんじゃ。
曉得了吧?今天晚上瘟神小弟來步瘟。
夜鳥(やちょう→夜活動する鳥)が鳴いたら、村中の家で、きねでうすをコーンコーンと叩くんじゃ。いいな、一軒残らず叩くんじゃぞ」
晚上鳥一叫、我們就都開始打粑粑、達達達、一戶都不要少啦。
それを聞いた村人たちは家に飛んで帰ると、一軒残らず庭にきねとうすを持ち出しました。
這就全村人歸屋、幫打粑粑那條石頭坑子和粑粑錘取到。
さて、真夜中になりました。
晚上了
暗い空に夜鳥が、
鳥來了
ギャア、ギャアー
ギャア、ギャアー
嘎嘎嘎嘎
と、騒がしく鳴き始めました。
這就開始叫了。
するといっせいに、村中の家という家から、
這就全村
コーンコーン
コーンコーン
達達達
と、きねの音が鳴り響きました。
這就用錘子打粑粑了。
これを聞いて、疫病神たちは困ってしまいました。
這就瘟神也不曉得怎麼搞了
きねの音がする家へ熱病を届けてはいけないので、熱病をどこへ届けていいのかわかりません。
因為港好了打粑粑的不害、這就也不曉得要害那個去了。
疫病神たちは一晩中うろうろしているうちに、とうとう夜が明けてしまいました。
瘟神一晚上就都轉到的、轉到天亮。
それで疫病神はどこにも熱病を届ける事が出来ないまま、海の向こうへ帰って行ったのです。
一個人都㫘稀爛到、這過就又從海裡面回去了。
おしまい
结束
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