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2年生のイソップ童話
アリとコガネ厶シ
夏(なつ)のあいだ、アリは畑(はたけ)を歩(ある)きまわって、コムギやオオムギをあつめては、冬(ふゆ)に食(た)べるために、ためていました。
コガネムシは、それを見て、
「そんなにせっせとはたらくなんて、あなたはどうかしていますね。いまはこんなにいい季節(きせつ)で、はたらかないでも、食べ物(たべもの)はたくさんあるのですよ。ほかの生きものは、みんなのんびりと楽(たの)しくすごしているのに」
「・・・・・・」
アリはそのときは、なんとも答(こた)えませんでした。
やがて、冬(ふゆ)がきました。
つめたい雨がウシのフンを流(なが)してしまうと、食べ物(たべもの)がなくてこまったコガネムシは、アリのところへきて、
「アリさん、わたしの食べ物(たべもの)の、ウシのウンチがなくなったの。なにか、食べ物(たべもの)を下さい」
と、たのみました。
するとアリは、
「ほらね、コガネムシさん。わたしがはたらいているのを、あなたはバカにしたでしょう。あのときに、あなたもはたらいていれば、いま食べ物(たべもの)にこまることはなかったのに」
このコガネムシと同(おな)じに、人間(にんげん)も、大きくなったときの事を考えて努力(どりょく)しないと、あとでこまることになりますよ。
おしまい
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