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4年生のイソップ童話(どうわ)
ペテン師(し)
ペテン師(し)が、ある人に、
「アポロン神のおつげなんて、うそだよ。ぼくがその証拠(しょうこ)を、みせてやる」
と、いって、それをやってみせる日までとりきめました。
約束(やくそく)の日になると、ペテン師(し)は、1わのスズメをつかまえて、マントのしたにかくして、アポロン神のいる神殿(しんでん)へいきました。
そして、神さまの像(ぞう)の前に立って、
「わたしが、いまこの手ににぎっているものは、生きものですか? それとも命のないものですか?」
と、たずねました。
もし神が「命のないものだ」と答えたら、生きているスズメを見せればいいし、もし神が「生きものだ」と答えたら、スズメを手でしめ殺(ころ)してから、出してみせよう、と思っていたのです。
しかし神さまは、このペテン師(し)のわるだくみが、よくわかっていたので、こう答えました。
「やめろ、ふとどきもの。おまえの手の中にあるものは、おまえが勝手に生かしたり殺(ころ)したりできるものではないか」
この話は、神をだますことは決してできない、ということをおしえています。
それと同じで、 親や先生をだまそうとしても、すぐにばれてしまいますよ。
おしまい
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